※メタルの激しさとのギャップが美しい、バラードの魅力を紹介します!
カナダのハード・ロック・バンド、APRIL WINEが1981年にリリースした9枚目のアルバム『Nature Of the Beast』の4曲目に収録。
APRIL WINEの結成はなんと1969年に遡ります。途中休止期間があるものの現在も活動を続けており、まさにカナダが生んだレジェンダリーな存在のバンドです。にもかかわらず、今ひとつ活動の実態がつかめず、これまで日本でも目立った人気を得られなかったのは、不思議なものですね。
オールドメタルファンにとっては、80年の第一回モンスターズ・オブ・ロックの出演バンドとして知られており、ライヴアルバムに収録されたことをきっかけに、聴いたことがあるかもしれません。筆者もAPRIL WINEを知ったのは、その時が初めてでした。
同郷のRUSHやTRIUMPHをはじめ、カナダのバンドは本国やアメリカでの人気ぶりに比べ、日本での盛り上がりがあまりに異なるケースがとりわけ多いように思えます。音楽性も日本人好みのバンドが多いですし、英米のバンドじゃないということで、変なバイアスが働いてきた?としか思えません。
APRIL WINEに関していえば、改めてストリーミング上で全作品を聴いてみると、どれも味わいのあるハードロックを楽しめますが、オーソドックスなスタイルだけに、彼らならではの決定的な個性を探すのが、少々難しいのも事実です。
永きキャリアの中で脂が乗り切っているのが、日本では『野獣』というタイトルがつけられた本作辺りでしょう。かのヒットメーカー、Mike Stoneが共同プロデュースしており、バンドの総帥Myles Goodwynの非凡な才能を、キャッチーでわかりやすいサウンドに乗せて伝えてくれます。
今回ピックアップした「Just Between You and Me」は、APIRIL WINEの代表曲と言えるロッカバラードの名作。全米チャートでも21位を記録するなど、バンド史上に残る成功を納めました。
ロックテイストを感じさせながらも、じんわりと心に染み入るメロディとハーモニー、そして泣きのギターが、タイムレスな感動をいつでも運んでくれる名曲ですね。
ぜひ、一度聴いてみてください!
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