評価が今イチなアルバムの中に眠る、隠れた佳曲をご紹介していきます。
アメリカ東海岸のスラッシュ・メタル・バンド、オーヴァーキル(OVERKILL)が、1993年にリリースした6枚目のアルバム『I Hear Black』の8曲目に収録。
デビューから実に35年の長きに渡り、激烈なメタルを放出し続けるオーヴァーキル。一貫してブレのない姿勢が、多くのファンの心を掴んで離しません。筆者もそんな一人なんですが、いわゆるハズレ作品がほぼ存在しないオーヴァーキルの歴史の中で、唯一と言っていい物議を醸し出したのが、『I Hear Black』でした。
メタリカの『Black Album』以降も、変わらぬスラッシュにフォーカスした作品『Horrorscope』をリリースしてくれただけに、いくらグランジ禍とはいえ、オーヴァーキルよお前もか!と、失望した記憶があります。
もっとも今聴くと、1曲目の「Dreaming in Columbian」とか決して悪くないんですが、以降とにかく暗くスローで引きずるような曲が続き、正直段々うんざりしてきます。。以前から彼らのサウンドに、そうした一面はあったとはいえ、あくまでも速い曲の合間に、そうしたパートが挟まれるパターンでしたからね。
後半までなんとか我慢して聴いていると、突然登場するのが今回ピックアップした「Weight of the World」です。せわしない激速で、終始畳み掛けるこの曲を聴くと、これだよコレ!と叫ばずにはいられません。まさにファンが求めるオーヴァーキル節全開!の楽曲ですね。
そこからまたスローに戻っていくわけですが(笑)、もしもアルバム途中で当時ギブアップした方がいれば、少なくとも、この曲だけは楽しめると思います!
ぜひ、一度聴いてみてください!
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