評価が今イチなアルバムの中に眠る、隠れた佳曲をご紹介していきます。
アメリカのヘヴィ・メタル・バンド、クリムゾン・グローリー(CRIMSON GLORY)が、1991年にリリースした3枚目のアルバム『Strange and Beautiful』の6曲目に収録。
衝撃のデビュー作、さらに充実のセカンド作と素晴らしい作品を立て続けにリリース。まさに正統派メタルファンを虜にしてきたクリムゾン・グローリーでしたが、その後行われた初来日公演では、正直ハイクオリティなアルバムとはギャップがあり過ぎて、「アレレ?」って感じのしょぼいライヴ(失礼!)で、肩透かしを食らった記憶が甦ります。
とは言え、クイーンズ・ライクの流れを組む正統派メタルバンドとして、その期待度が半端なく大きかった中で聴いた、このサード作のがっかり度合いは、当時、ホント床にへたり込みそうな勢いでしたね。。。
メジャーのアトランティックからのリリースがいけなかったのでしょうか、冒頭から劣化したLED ZEPPELINもどきな楽曲が飛び出します。超絶ハイトーンのミッドナイトのヴォーカルも、中途半端な歌唱で、まさに宝の持ち腐れ状態。結局、方向性がいまいち見えない楽曲がダラダラと続き、最後まで煮え切らないまま終わってしまうのでした。。
サイケデリックな色調のジャケットデザインで、すでに嫌な予感はしていましたけど、まさに的中してしまいましたね。当時、どの店でも中古コーナーに、複数枚在庫があったのがわかる気がしますね〜。
今回ストリーミングで改めて聴いて、まだマシかなあと思えたのが、ピックアップしたピアノバラードナンバーの「Song For Angels」です。終始しっとりと美しいメロディが展開していくので、ミッドナイトのヴォーカルの良さも比較的出ていますね。2009年に残念ながら若くして亡くなった彼を思うと、追悼になり得そうな1曲とも言えるでしょう。
ぜひ、一度聴いてみてください!