※CDじゃなくても、ストリーミングで聴ける新作をご紹介します!
2020年11月13日、オーストラリアのハード・ロック・バンド、AC/DC(エーシー・ディーシー)の約6年ぶり17枚目となるニュー・アルバム『Power Up』がリリースされました。
AC/DCのような大物アーティストが、率先して各音楽ストリーミングサービスに新作をタイムラグなしに公開してくれるのは、嬉しいことです。ひと通り聴いてみて、パッケージとしてCDをコレクションしたいのであれば、購入すればいいし、ひたすらに聴くことに専念したいなら、ストリーミングで再生し続けるのもありでしょう。
今回のメンバーは、ブライアン・ジョンソン(Vo)、アンガス・ヤング(G)、スティーヴィー・ヤング(G)、クリフ・ウィリアムズ(B)、フィル・ラッド(Ds)となっています。亡きマルコム生前時にサポートしていたスティーヴィーだけに、順当な人選と言えるでしょうね。
さて、先行楽曲を聴いた印象通り、アルバム全編のほうも、何ひとつ変わらないAC/DC流儀の無骨なハード・ロックンロールが、まさに金太郎飴状態で詰まった作品です。究極的には、それ以上書きようがありません(笑)。
ただ、『Power Up』というタイトルから、今回はコロナ禍を吹き飛ばすような、ガツンと力強い、ハードで重めな作品を期待したんですが、とにかくペラペラで音作りが軽い。。ギターはクリアトーン?っていうくらい歪み成分少なめですし、ドラムなんかも、まるでマシンのような薄めの音作りが気になります。もしHM/HR初心者の若者が聴いたら、AC/DCってこんなソフトなの?って、肩透かしを食らうんじゃないでしょうか。
さらに、多くの楽曲にフックがほとんどなく、淡々と進行していきます。AC/DCの名曲はどれも、たとえ直球にシンプルであっても、血湧き肉躍りシンガロングしたくなる必殺のサビがありますからね。そうした意味では、先行曲の「Shot In the Dark」が、やっぱり一番マシなのかも知れません。
その中で今回ピックアップしたのが、7曲目の「Demon Fire」です。ちょっと「Whole Lotta Rosie」を彷彿とさせるイントロから、作品中一番のアップテンポに乗せた単音リフへと繋がっていきます。ブライアンも比較的熱めに歌ってますし、サビのシンガロングもあってなかなか良いですね〜。
いろいろ書きましたけど、全米、全英で1位を獲得しそうな勢いということで、スゴイですね〜。ブライアンが73歳、アンガスが65歳というのを考えると、ニューアルバムが聴けただけでもありがたい、そんな気持ちには勿論させてくれるでしょう!
聴いてほしい度
70%
アルバムからのMVはこちら
AC/DC - Shot In The Dark (Official Video)
全曲はこちら!
CDはこちら