※80年代中心にハマりまくったジャパメタあれこれを紹介していきます!
日本のヘヴィ・メタル・バンド、ラウドネス(LOUDNESS)が、1984年にリリースした、4枚目のアルバム『DISILLUSION〜撃剣霊化〜』の7曲目に収録。
これまで数多くのジャパメタ作品を聞いてきた中でも、このアルバムを初めて聴いた時の衝撃度に勝るものは、個人的に未だないような気がします。というのも、当時のジャパメタは、演奏や楽曲以前に、サウンドプロダクションが洋楽メタルに比べてショボイ作品が大半で、それはラウドネスですら例外ではありませんでした。
ところが、渡英してイエス等一流アーティストを手がけたエンジニアを迎えた、初海外レコーディングの本作は、見違えるように芯の入った本物のサウンドに仕上がっています。日本のバンドでもここまでやれるんだ!と、それまでの偏見を覆されたものです。
加えて、まだ20代というのが信じられない二井原、高崎、山下、樋口の、殺気すら感じる、火を噴きそうな圧倒的勢いのパフォーマンス。さらに楽曲の完成度の高さが相まって、個人的にはジャパメタ最高峰作のひとつとして、今でもストリーミングで再生する機会が多いですね。
今回ピックアップした「Dream Fantasy(夢・Fantasy)」は、ラウドネスの数多い楽曲の中でも、個人的には3本指に入る大好きな楽曲です。LPではB面の2曲目に収められていましたね。疾走感のあるラウドドラミングに、複雑にうねる弦楽器隊のリフが絡みつき、一転してサビ、大サビと日本人的な侘び寂びを放散すする、切なくもキャッチーな歌メロへとつながる見事な展開!
英語ヴァージョンもリリースされていますが、”夢ファンタジー〜”とベタな歌詞で歌い上げる、日本語ヴァージョンの方が、なぜかしっくりきます。そして、テクニカルかつメロディアス、縦横無尽に弾きまくる高崎のソロも、脂が乗り切った凄みがありますね〜。
まさにラウドネスが、海外へ本気で打って出始めた日の出の勢いと、未だ残る日本のバンドならではの感性が絶妙に調和した、ジャパタ史上に輝く名曲と言っていいでしょう!
ぜひ、一度聴いてみてください!