※80sを象徴する音楽、産業ロックのあれこれを紹介していきます!
アメリカのロック・バンド、フォリナー(FORIGNER)が、1987年にリリースした、6枚目のアルバム『Inside Information』の1曲目に収録。
フォリナーは、TOTOやジャーニーなどに代表される産業ロック系バンドの中でも、日本とアメリカ市場での人気差を最も感じます。日本ではアルバム『4』こそ、流石にヒットした印象がありますが、アメリカではデビュー以来、5枚目までのアルバムが、どれも300万枚以上を売り上げ、全米TOP5内を記録するビッグネームですからね。
全盛期の来日公演は、日本武道館クラスで行なっていますが、筆者が見た93年の来日公演では、すでに全米でも人気が下落していた頃とはいえ、ホールが半分も埋まっていなくて、正直びっくりした記憶があります。TOTOやジャーニーの場合、時期を問わず、そういった動員はありえないですからね。来日といえば、ヘヴィメタル系中心の「スーパーロック85」に、なぜかフォリナーがラインナップされていたのは謎でした。
ここまで人気の格差がある理由は、英米混合のグループである、彼らの成り立ちも、関係あるのかもしれません。初期の頃は、キーボード主体ではなく、ミック・ジョーンズのギターをメインに、サウンドを組み立ててましたからね。土着的な匂いがするロックンロールは、よりアメリカのマーケットで受けそうなサウンドにも思えます。
今回ピックアップした「Heart Turns to Stone」は、ちょっと人気に陰りが見えてきた80年代後半の佳曲です。フォリナーのアルバムとしては、あまり注目されていない作品ですが、この時期のキラキラしたキーボードをフィーチャーしたサウンドと、ハードかつタイトでゴージャスな音作りは、これぞ売れ線狙いの産業ロックといった雰囲気に溢れていて大好物です!ルー・グラムの哀感に溢れるソウルフルな歌唱も素晴らしいので、今こそ再評価したいですね。
ぜひ、一度聴いてみてください!
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