※生きる養分、大好物のメロハー曲を紹介していきます。
イギリスのメロディアス・ハード・ロック・バンド、デアー(DARE)が、1988年にリリースした1枚目のアルバム『Out of the Silence』の1曲目に収録。
デアーは、シン・リジィに在籍したキーボーディスト、ダーレン・ワートンと、のちにテンで活躍するギタリスト、ヴィニー・バーンズを中心に結成されたバンドで、ダーレンはここではヴォーカルも担当しています。
メロハーには、大きく分けると爽やか系と湿り気系がありますが(ちょっと大雑把すぎますかね?(笑))、このデアーは、まさに湿度高めの代表的なバンドのひとつですね。イギリスのメロハーはお国柄なのか、この湿り気系がやはり多い印象があります。『Out of the Silence』のジャケットでのイメージは、彼らのサウンドスタイルを、そのまま象徴しているかのように見えますね。
キャリアを重ねるにつれて、デアーは次第にアイリッシュテイストを強めた作品をリリースしていきますが、より純粋にメロハーらしい代表作といえば、やはりこのデビュー作でしょう。
今回ピックアップした「Abandon」は、シングルにもなったデアーを代表する楽曲のひとつ。どんよりと湿った哀愁あるAメロから、次第に盛り上がっていき、一気に突き抜けるように、キャッチーで美しいコーラスに彩られた、フック溢れるサビへと展開していく。これぞメロハーというべき名曲ですね!
何より個性的でハスキーな声質を持つ、ダーレンのヴォーカルが実に味わい深く、心に染みます。キーボードやギターのアレンジも素晴らしいですが、意外と曲があっさり終わってしまうことが、もっと聴きたい!気持ちになりちょっと残念。。この曲に限らず、美しくも叙情的なメロディの洪水を、アルバムの至る所で味わうことができるでしょう!
「Abandon」を含んだ『Out of the Silence』は、現メンバーでキーを落とし再録されていて、聴き比べも面白いですね。こちらは、ややロック度高めで悪くないのですが、やはりオリジナルに軍配が上がるかな?
ぜひ、一度聴いてみてください!
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