※メタルの激しさとのギャップが美しい、バラードの魅力を紹介します!
アメリカのメロディアス・ハード・ロック・バンド、フォーチュン(FORTUNE)が、1985年にリリースした1枚目のアルバム『Fortune』の3曲目に収録。
このフォーチュンというバンド名、80年代〜90年代のバンドにいくつか散見されます。北欧メタルにもフォーチュンがいて、日本でそこそこ話題になりましたし、どれがどれかわからなくなりますね(笑)。
こちらは80sのメロハー系で、のちにハーランケージでも活動するラリー・グリーンもラインナップされたバンドです。元々は70年代後半にラリーとリチャードのフォーチュン兄弟により結成されていて、そこから、このフォーチュンというバンド名がつけられてるんですね。
前進バンドとしてのフォーチュンで70年代に活動しており、78年には同じセルフタイトルのアルバムをリリースしています。その後バンドは、80sの産業ロック的なサウンド指向にシフトしていきました。そして、メンバーチェンジを経ながら、全て新曲によるセルフタイトル名義で、改めてリリースされたのが本作でした。同じタイトルのアルバムが二枚出ているのは、そういった経緯があるんですね。
アルバムでは、80sのバンドらしい煌めきを放つ、全編美しく叙情的なメロディに彩られたメロハー、産業ロック系のサウンドと存分に堪能することができます。今回ピックアップした「Stacy」は、その中でも珠玉のバラードナンバーとして、メロハーマニアに愛されている1曲です。
メロハー系のメロウなバラードは数あれど、サックスを効果的に取り入れた楽曲は滅多にないので、この曲が真っ先に思い浮かびますね。曲のイントロからサックスの音色フューチャーされているので、最初聴いた時はとても驚きました。アーバンな夜景を見ながらしっとりと味わいたくなる、大人の魅力に溢れています。
フォーチュンは近年30数年ぶりにセカンド(やっとですか)をリリースしているようです。つまみを回しているジャケットデザインが、ファーストのパロディのようで笑えますね。
ぜひ、一度聴いてみてください!
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