※誰が聴いてもヘヴィ・メタル!な楽曲を紹介していきます!
アメリカのヘヴィ・メタル・バンド、 サンクチュアリ(SANCTUARY)が、1989年にリリースした2枚目のアルバム『Into the Mirror Black』の1曲目に収録。
サンクチュアリは、デビュー作『Refuge Dined』のプロデュースを、メガデスのデイヴ・ムステインが担当したことで、当初スラッシュ・メタルのカテゴリーで語られていました。確かにギターリフの刻みにそうしたニュアンスも感じられなくもありません。
ですが、スピードに頼らない曲調やウォーレル・デインの歌い上げるヴォーカルスタイルから、むしろ正統派〜パワー・メタルの方がしっくりくるのでは?と当時感じていました。その思いは、『Into the Mirror Black』で、確信に変わった覚えがあります。
当時このアルバムは輸入盤のLPで新譜を買った、ほぼ最後くらいの作品だったと思います。しかも俗に言う”ジャケ買い”でしたね。ちょうどクイーンズ・ライクにハマっている時期で、このシリアスなジャケットデザインなら、間違いなくクイーンズ・ライクっぽいテイストがサウンドにも入ってるに違いない!と想像して、ほぼ当たり〜と喜んだ記憶があります。
今回ピックアップした「Future Tense」は、そんなアルバムの方向性を象徴するような1曲です。ミッドテンポの一筋縄ではいかないリフに乗せて、ウォーレルのジェフ・テイトをさらに狂気にしたような、表現力豊かなハイトーンが冴え渡ります。エンディングでは一転スラッシーなリフで疾走するパートもクールですね。
アルバムを通し、そのダークで独特な世界観のメタルに、グイグイと引き込まれていきます。どのバンドにも似ない、独自の存在感を放つ貴重なバンドでしたね。この後、レコード会社からグランジ路線への強要を拒んだそうですが、彼らの音楽性から、むしろそうした路線も比較的合っていた気もします。
その個性はネヴァーモアにも受け継がれていき、さらに再結成も実現しましたが、2017年にウォーレルが亡くなってしまったのは、改めて惜しまれます。そんな彼の当時の勇姿は、ストリーミングのMVで拝むことができます。
ぜひ、一度聴いてみてください!
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