※誰が聴いてもヘヴィ・メタル!な楽曲を紹介していきます!
アメリカのヘヴィ・メタル・バンド、 アーマード・セイント(ARMORED SAINT)が、1984年にリリースした1枚目のアルバム『March of the Saint』の3曲目に収録。
LAメタルムーブメントの異端児として、真っ先に名前が浮かぶのが、このアーマード・セイントです。アメリカのバンドらしからぬ、ブリティッシュテイストの重厚なヘヴィ・メタルを奏でていましたね。鎧のようなコスチュームを身にまとったオトコ臭い風貌も含め、数多のチャラチャラしたヘア・メタル勢中心のLAメタルの中では、いい意味で浮いてました。
むしろ、LAメタルと一言でいってもヘア・メタル系だけでない、多様性のあるムーブメントだというのを、アーマード・セイントは知らしめてくれた気がします。彼らからしてみれば、LAメタルブーム以前からNWOBHMの影響を受け活動していたので、ヘア・メタルが後追いで増殖してきた状況に困惑したでしょうね。
アーマード・セイントのサウンドを決定づけているのが、ジョン・ブッシュの男らしい野太い声質と、逞しさ溢れる熱唱ぶりでしょう。それだけに、アンスラックスにジョンが引き抜かれた時は、バンドに合わないじゃないの?と驚きました。アンスラックスを聴いても、なんだかアーマードがスラッシュ化したように聴こえましたし(笑)。
結局、ジョンはアーマード・セイントに出戻って、バンドも最終的には本格復活を果たしたわけですが、再結成アルバムを聴いた時も、ジョンの声はやっぱりアーマードのサウンドでこそ生きるし、しっくりくると改めて実感しましたね〜。
今回ピックアップした「Mad House」は、彼らの代表作と言える、デビュー作に収められた王道のヘヴィ・メタル・チューンです!速すぎず遅すぎずの、適度なテンポでドライヴする絶妙のノリが、ヘドバン誘発必至でしょう。ジョンがのちに加入するアンスラックスに、同名異曲があるのも何かの偶然ですね。
面白いのがギターソロで、70sのハード・ロックのごとき、ゆっくりとした粘っこいフレーズを弾いてるんですよね。ピロピロ速弾きとは一線を画す感じが、この曲調の中で新鮮な印象を与えてくれます。
ぜひ、一度聴いてみてください!
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