※メタルの激しさとのギャップが美しい、バラードの魅力を紹介します!
ドイツのメロディアス・ハード・ロック・バンド、サブウェイ(SUBWAY)が、1992年にリリースした2枚目のアルバム『Hold on to Your Dreams』の5曲目に収録。
地下鉄でも某サンドウィッチチェーンの名前でもありません(笑)。メタルバンドとしては、微妙な名前のサブウェイですが、90年初頭のメタル暗黒期前夜に、時代性を全く無視したメロディアス重視のサウンドを引っ提げてシーンに登場しました。
2枚目がリリースされた頃は、すっかり暗黒期に突入していましたから、当時輸入CD店で若さ溢れるサブウェイを見つけた時は、メロハーの掘り出し物発見!と喜んだものです。バンド自体は86年結成でデビュー作がスイスのレーベルから出ているように、スイスのマーケットで人気を博しました。
楽曲やプロダクションなど、2枚目で一気にレベルアップしていますが、当初からユニークだったのが、専任のサックス奏者を要した6人の大所帯だったことですね。HM/HRとサックスの組み合わせは、比較的レアケースなので、それだけでも個性的でした。
そのサックス奏者がいるのを効果的に使ったのが、今回ピックアップしたパワーバラードかつ代表曲と言える「Hear You Cry」です!ピアノの調べから始まる美しいメロディの洪水は、それだけでも十分に感動を与えてくれるでしょう。そこに絶妙なタイミングで差し込まれるサックスの音色が、ヨーロッパのバンドらしからぬ、アーバンで情熱的なムードを楽曲に加えていきます。
サックスの音色が印象的なメロハー系バラードといえば、以前ご紹介したフォーチュンの「Stacy」をまずは思い出しますけど、俊逸なアレンジが光る「Hear You Cry」も、負けじ劣らずの名バラードだと言えるでしょう!
ぜひ、一度聴いてみてください!