※美旋律、メロハー好きなら追求したいAORの魅力をメタル視点で紹介していきます。
アメリカ・シンガーソングライター、レイ・ケネディ(Ray Kennedy)が、1980年にリリースしたソロアルバム『Ray Kennedy』の6曲目に収録。
”レイ・ケネディ”という名前を聴くと、マイケル・シェンカーのファンには悪夢が蘇るかもしれません。「スーパーロック84」での来日時に、ヴォーカリストとして起用されたのがレイでしたね。ところが、独特の動きと風貌によるパフォーマンスと、カンペを見ながらの歌唱に、脱力を覚えた人が続出してしまいました。
ある意味伝説のパフォーマンスを、筆者も直接体験しましたけど、急遽の代役としてはそこそこ頑張っていましたし、そこまで叩かれなくても、、と思いました。もっとも、マイケルのギターに釘付けだったので、気にならなかったのかもしれません(笑)。
あの場では、このおっさん誰?みたいな雰囲気でしたけど、レイは60年代にプロデビューし、70年代にはカーマイン・アピスらとKGBというバンドで活動。80年代には、再びソロとして第一線で活動するアーティストだったんですね。
中でも今回ピックアップした「You Oughta Know By Now」は、日本で「ロンリーガイ」という邦題がつけられ、シングルとしてCMソングにも選ばれています。ところが、この曲が最も知れ渡った原因は、八神純子の大ヒット曲「パープルタウン」による盗作騒動の方でしょう。
下にストリーミングのリンクを貼りましたけど、この2曲はそっくり〜というより、そのまんま!です(汗)。のちにカヴァーソング扱いにすることで決着したものの、当初は別曲としてリリースされていたなんて、ホント凄い時代ですよね(笑)。確かにメロディやリフレインのインパクトが強い佳曲なんで、パクリたくなる気持ちもわかりますけど?流石にこれはまずいでしょう〜。そんな曰く付きの一件で注目を浴びたレイが、次に日本で注目されたのが、あのMSGでのステージだったわけです。
レイは2014年に残念ながらこの世を去っていますけど、AORの作品としては、アルバム自体も素晴らしい出来映えです。特筆すべきはスティーヴ・ルカサーがジェイ・グレイドン風に弾きまくるギタープレイでしょう。メタルファンに誤解を受けてしまった、レイの名誉回復のためにも、シングル、そしてアルバムにトライしてほしいと思います!
ぜひ、一度聴いてみてください!
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