※CDじゃなくても、ストリーミングで聴ける新作をご紹介します!
2021年6月16日、日本のヘヴィ・メタル・バンド、ガルネリウス(GALNERYUS)の約1年7ヶ月ぶりのスペシャルアルバム『UNION GIVES STRENGTH』がリリースされました。
話題のハロウィンと同日にリリースとは、なかなか考えましたね〜。DVDやTシャツのついた限定盤だと、なかなかのお値段になるので、メロパワはハロウィンも含め、今月の出費が大変ですね。まずは、ストリーミング、サブスクで内容を聴いてから、購入の選択を考えるのが得策かもしれません。
今回はカヴァー2曲を含む全8曲で、スペシャルアルバムと銘打たれていますが、収録時間が60分近くで、十分にフルレングスと変わらない密度を与えてくれます。今作よりドラムに若手のLEAが参加していますけど、他のメンバーに負けないバカテクぶりで、何の違和感もなくバンドに溶け込んでいますね。
さて、注目の新曲の方は、コロナ禍での制作という特殊な状況が、いい意味でプラスに働いたと感じました。1、2曲目は短いイントロに続き、かなりのヘヴィネスが効いた世界観を響かせます。ブラック・メタルばりのブラストビートや激速のユニゾンが登場して、驚かされますね。
コロナ禍でマグマのように溜まったフラストレーションを爆発させるような、これまでにないほどの強烈なパワーを感じます。その中でも衰えを全く知らない、小野正利のスコーンと抜けてくる驚異のハイトーンと、お得意のメロディックな展開へと繋げて行くあたりは斬新な印象を受けました。
雰囲気が一転して、今回ピックアップした3曲目の「Hold On」では、YUHKIによる、TOTOライクなキラキラ系キーボードのイントロが飛び出します。曲調自体は、80年代のイエスを思わせるキャッチーなプログメタルといった趣で、歌謡曲、アニソン風のメロディを乗せてくる小野正利のヴォーカルも含めて、いい意味でのガルネリウス流のレイドバック感が、実に心地よい良曲ですね〜。個人的に小野さんには、日本語歌詞の方がやっぱりしっくりくるなあ〜。
新曲後半の4、5、6曲目も、ヘヴィネスあり、ドラマティックあり、疾走あり、クサメロありと、超絶なテクニックを駆使した、ハイレベルかつ多彩なメロパワの波状攻撃に、最後まで圧倒されっぱなしでした。新曲は6曲のみですが、1曲が長いことや曲のバリエーションも豊かで、むしろちょうど良い長さで、最後まで飽きずに聴けましたね。
コロナ禍で、曲作りもじっくり行われた効果なのか、細部までよく練り上げられており、彼らの数多の作品の中でも、屈指の作品の1つに仕上がっていると思います!そういえば、昨年突然ガルネリ好きを公表した水野真紀さんは、もう新作を聴いたんでしょうか??
聴いてほしい度
87%
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