※評価が今イチなアルバムの中に眠る、隠れた佳曲をご紹介していきます。
ドイツのヘヴィ・メタル・バンド、アクセプト(ACCEPT) が、1994年にリリースした10枚目のアルバム『Death Row』の11曲目に収録。
この駄盤、問題作括りの楽曲紹介で、めでたくアクセプトは2度目の登場です(笑)
アクセプトがそんなに嫌いなんかい!と思われそうですけど、嫌いどころか大好きで80年代にめちゃくちゃ聴きこんだバンドだけに、ガッカリ度が大きかったわけで。。。ウドが90年代当時復帰しての2作目になりますが、94年という時はオルタナ・グランジ禍真っ只中、来日公演で突きつけられたウルフ・ホフマンのスキンヘッドへの変貌と同じくらいに(笑)、このアルバムにも悪い衝撃を受けました。
端的に言えば、時代を反映したモダン・ヘヴィネスを素直に取り入れてしまった、そんな作風に仕上がっていましたね。もちろん、アクセプトが実践したヘヴィネスだけに徹底はされておらず、所々にはこれまでの正統派メタルの残像と言えるリフが散見されるのも事実です。
とは言え、その中途半端に時代に迎合しようとしている様が余計に痛々しく、作品としてもどっちもつかずなものになってしまったのでしょう。以前紹介した次作『Predetor』で、本格的に新機軸を突き詰めるわけですが、結局新たなファンを獲得することなく、過去のファンにも一度見捨てられたわけですから、この路線変更は失敗だったのは間違いありません。
今回ピックアップした「Bad Religion」は、アルバムも終盤に差し掛かる時にようやく登場する、オーセンティックでストレートなリフ攻撃で押しまくる、正統派メタルチューンです!途中にかなり厳しい楽曲が多く含まれているので、ここまで諦めずに聴き続けるのはなかなか難しいですよね(笑)
時代は戻ることはないですけど、アクセプトがこうした自分たちらしい楽曲を作って、90年代を耐え抜き、ウドとともに正統派メタルを貫いていたらどうなっていたでしょうか。
ぜひ、一度聴いてみてください!
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