※メタルの激しさとのギャップが美しい、バラードの魅力を紹介します!
ドイツのハード・ロック・ギタリスト、マイケル・シェンカー率いるマイケル・シェンカー・グループ(THE MICHAEL SCHENKER GROUP)が、1981年にリリースした2枚目のアルバム『MSG~神話』の6曲目に収録。
HM/HR関連のバラードナンバーは数あれど、心の底から感動した〜といえる楽曲になかなか出会えることが少ないのも事実です。 80sのメタルムーブメントにおける、ヒット狙いの”なんちゃって薄味バラード”あたりは、もちろんいい曲もあるんですけど、心に残るものが少ないですよね。。
そうした楽曲とは真逆の感情を与えてくれるのが、今回ピックアップした「Never Trust A Stranger」です!この曲とは、ロックを聴き始めてまだ浅い頃に出会ったんですが、激しいHM/HR系の音楽でも、こんなにも聴き手の感情を静かに揺さぶり、ジーンとした感動を与えてくれる楽曲があるんだと、知らしめてくれた記憶が甦ります。
作曲はマイケルではなく、ポール・レイモンドが手がけており、マイケルとは異なる、ある種キャッチーなポピュラリティのあるセンスが新鮮ですし、こうした方向性に長けたプロデューサー、ロン・ネヴィソンの力量も大きいでしょう。
各メンバーのパフォーマンスは、言うまでもなく素晴らしいですね。ハスキーヴォイスを活かして見違えるように情感たっぷりに歌うゲイリー・バーデン、抑揚のあるドラミングで楽曲を最大限息づかせるコージー・パウエル、自作だけに鍵盤のアレンジも俊逸なポール、適切に楽曲のボトムをキープするクリス・グレン、そして御大マイケルの出過ぎない泣きまくりのオブリガードと、これを改めて聴いてしまうと、今のマイケルはちと厳しいなあ〜(汗)。
一切の捨て曲のない名盤『MSG~神話』の中で、LPのB面2曲目に収められていますが、箸休めになるどころか、この曲があるからこそ、アルバム全体に深みが増しているのは間違いないですね!
ぜひ、一度聴いてみてください!