※誰が聴いてもヘヴィ・メタル!な楽曲を紹介していきます!
アメリカのヘヴィ・メタル・バンド、ヘルスター(HELSTAR)が、1988年にリリースした3枚目のアルバム『A Distant Thunder』の8曲目に収録。
80年代のUSメタルマニア御用達の大ベテラン、ヘルスターをご紹介しましょう〜。つい”HELLSTAR”とスペルを書きそうになりますけど、Lはひとつですね。超音波ハイトーンヴォイスの持ち主、ジェイムズ・リヴァラを核とするヘルスターの結成は82年で、小休止を挟みつつ40年に渡り、今もなお活動しています。
ジェイムズはヴィシャス・ルーマーズのメンバーとして来日しており、ハイトーン全開!のライヴパフォーマンスを観ましたけど、あのヘルスターのシンガーか〜と、感慨深い思いがしました(笑)。
初期はコンバット、メタルブレイドといったお馴染みのレーベルからリリースされていたにもかかわらず、日本盤化されることもなく、カルト的存在になってしまったのは惜しまれます。確かに同系の有名バンド達に比べると、全体のクオリティ的にB級感は否めず(汗)、聴き手を選んでしまったのかもしれません。
それでも、80年代の作品、特にメタルブレイド時代は、正統派&ハイトーンヴォイスのパワー・メタル好きなら抑える価値があると思います!89年の『Nosferatu』もいいんですが濃厚なコンセプト作のため、比較的楽曲が粒ぞろいな本作がオススメですね。ビル・メトイヤーのプロデュースでサウンド面も及第点です。スコーピオンズのカヴァーも収録されており、とっつきやすいでしょう。
今回ピックアップした「Winds of War」は、6分強に及ぶバンド史上でも1、2を争う劇的な正統派パワー・メタル・チューンです!ピアノとアコギによるバラード調のメロディアスな導入部から、ドラマティックなツインリードを経て徐々に盛り上がりつつ、メイデン風に疾走していきます。
長尺なギターソロながら、静と動を織り交ぜてドラマティック組み立てていく展開はお見事!ジェイムズも超音波ハイトーンをいつもより過剰に繰り出さず、丁寧な歌唱を披露しているのも聴きやすいポイントです。このレベルの楽曲が各アルバムに1、2曲あれば、もう少しバンドの評価が上がっていたかもしれませんね。
ぜひ、一度聴いてみてください!