※美旋律、メロハー好きなら追求したいAORの魅力をメタル視点で紹介していきます。
オーストラリアのメロディアス・ロック・バンド、 リトル・リバー・バンド(LITTLE RIVER BAND)が、1979年にリリースした5枚目のアルバム『First Under the Wire』の1曲目に収録。
HM/HRファンにとって、オーストラリアといえば真っ先に思い浮かぶのが、モンスターバンドAC/DCの存在ですけど、AC/DCよりも以前にアメリカのミュージックマーケットで成功を収めた英雄が、このリトル・リバー・バンドでした。
前身バンドの誕生は1970年にまで遡る彼らが、EMIからメジャーデビューしたのは1975年でした。国内で着実に成功を収める一方で、76年にはヨーロッパに進出し、ロンドンハイドパークで、クイーンのライヴサポートなども行っていますね。
同年にはアメリカでの最初のライヴも実現し、デビュー作からのシングルが全米TOP 30入りまで果たしていますから、まさにオーストラリアのロックバンドの地平線を広げた、先駆者と言えるでしょう。
彼らのサウンド自体は、今回AOR括りで紹介しているように、耳ざわりが良いソフトでポップなロックを一貫して奏でています。1番の特徴は美しくも極上なハーモニーを至る所で多用している点ですね。”ハーモニー・ロック”と呼ばれる所以でもある、群を抜くコーラスワークが、様々な楽曲に立体感と彩りを与えています。
今回ピックアップした「Lonesome Loser」は、リトル・リバー・バンドのコーラスワークの妙を凝縮した、珠玉のハーモニー・ロック・チューンです!全米ビルボード6位と大ヒットを記録しました。
当時ラジオでこの曲が流れてきた時、ど頭の分厚いアカペラに一度聴いただけでノックアウトされて、耳に残り離れませんでした。彼らの音楽にはほのぼのとした魅力に溢れていて、どこか心を穏やかにさせる効能がありますね〜。
よく”強いフック”のメロディ、なんていう表現を使いますけど、ここまで鮮烈なフックにはあまり出会えないでしょう。HM/HRファンでもハーモニーが好きな方はたくさんいると思いますので、他の優れた楽曲の数々も含め、今だに活動を続けるオーストラリアが誇るレジェンドの魅力に触れてほしいと思います!
ぜひ、一度聴いてみてください!