※これぞ80s!のイメージなヘア/グラム/LAメタル系を紹介していきます。
アメリカのハード・ロック・バンド、トラ・トラ(TORA TORA)が、1992年にリリースした2枚目のアルバム『Wild America』の1曲目に収録。
ミシシッピー川に面するテネシー州メンフィス出身のトラ・トラ。かのエルヴィス・プレスリーを輩出し、アメリカのポピュラーミュージックの発展に重要な役割を果たしてきた地で生まれたバンドゆえか、89年のデビュー作ではブルーステイストの濃い、アーシーなハード・ロックを奏でていました。
デビュー作から全米50位内にランクインされるスマッシュヒットを飛ばしたトラ・トラでしたが、この2枚目のリリースまで、3年もの歳月を要してしまいました。
ただでさえ、移り変わりの早いミュージックビジネスに加え、タイミング悪くこの時期はこれまで幾度となく言及してきたオルタナ・グランジの波が襲いかかってしまい。。。さらには所属のA&Mレコーズの再編の憂き目も重なり、全米130位台とセールス的に惨敗してしまいます。
しか〜し、アルバムの内容自体は、デビュー作で見られたブルージーなテイストに、時代に逆行するように、よりハードで80sライクなテイストが注入されているのが特徴ですね。
今回ピックアップした「Wild America」は、オープニングを飾るタイトル・チューンですが、メジャー感のあるタイトなサウンドプロダクションの中で、パワフルかつ豪快な味わい深いハード・ロックの真髄が堪能できる良曲です!
ヴォーカルはなかなかに上手いんですけど、アクセル・ローズ系の声質ながら、そこまでノイジーにしゃがれてなく、きっちりメロディーを歌い上げてくれるのが好印象ですね〜。
そして、キレの良いひずみ成分多めでドライヴするギターが、大フィーチャーされているのが、メタル感を増長させてくれます。なんと言ってもバンド名が、ヴァン・ヘイレンの楽曲名から拝借されていますからね。エディに影響を受けたギターが大活躍するのも納得でしょう!
楽曲の出来の良さも含め、時代の狭間の憂き目にあった1枚として、再評価したいですね〜。
ぜひ、一度聴いてみてください!
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