※80sを象徴する音楽、産業ロックのあれこれを紹介していきます!
アメリカのロック・バンド、ボストン(BOSTON)が、1978年にリリースした、2枚目のアルバム『Don't Look Back』の1曲目に収録。
おそらくボストンは”アメリカン・プログレ・ハード”というカテゴリーよりも、一般的には”産業ロック”として括られることが多いと思われます。それはデビュー作が、いきなり2500万枚以上ものモンスターセールスを記録したことで、天才トム・ショルツだけに、売れるための音楽を計算して創り上げたと思われているからでしょう。
実際には狙ったというよりも、完璧主義者であるトムが、納得するまでスタジオにこもり生み出した、緻密なサウンドメイキングと、エヴァーグリーンとなる珠玉のメロディが、広く大衆の心を捉えた結果に過ぎません。
そんな気持ちもあり、ボストンを産業ロックと称するのは、ジャーニーあたりと比べて、どこか違和感がありますし、そもそも、そうした言葉自体が生まれる前の、70年代の楽曲ですけど(汗)、産業ロックの何が悪いの?というスタンスなので、今回は敢えてこちらの括りに入れてみました!
Spofityの再生回数を見ると、ボストンの楽曲では「More Than a Feeling」が5億3000万回!とダントツなんですけど、個人的に一番大好きで思い入れのある楽曲は、今回ピックアップした「Don't Look Back」です!こちらも2900万回と多いものの、こんなに差がついているのが不思議です。
リアルタイムで洋楽を聴き始めた頃に、ちょうどヒットしていたこともあり、これまで何百回、いや何千回(多過ぎ?)リピしたのかわかりませんけど、とにかく飽きずに色褪せない、本当の意味で永遠の名曲だなあと思えます。
AMラジオからでも鮮烈に聴こえた、トムのイントロのカッティングに代表される、ロックマンを使った斬新なサウンドメイキングを始め、今でも全く古さを感じさせません。
楽器群の多重録音、分厚いハーモニーは、70年代とは思えないほど緻密なのに、ブラット・デルプの歌う包み込むような珠玉のメロディを含め、スペーシーな世界観の中に、どこか優しさがあるんですよね。そういえば、先の来日公演は素晴らしかったものの、残念ながらブラッドの生歌で聴けず、その点はやはり残念でした。。
そして、”振り向くな!”という前向きな歌詞が、人生の様々なタイミングに、まるで自分を後押しする応援歌のように感じられました。とても語り尽くせない、個人的には特別な1曲ですけど、こうした素敵な音楽に出会えて、ロックを聴いていて本当に良かったと思えます。これからも大切に聴いていきたいですね!
ぜひ、一度聴いてみてください!