※80年代中心にハマりまくったジャパメタあれこれを紹介していきます!
日本のハード・ロック・ギタリスト、 横関 敦がATSUSHI YOKOZEKI PROJECT(アツシ・ヨコゼキ・プロジェクト)名義で、1993年にリリースしたアルバム『Raid』の3曲目に収録。
ギター中心、テクニック重視というHM/HRジャンルの特徴からも、イングヴェイに代表される速弾き系ギタリストが、多くのファンに支持されてきたのは周知の通りです。そうしたギタリスト達に様々なニックネームがつけられることも多々ありますが、横関に対する”ジェットフィンガー”という呼称は、1、2を争うインパクトがありましたね〜。メチャクチャ速そう!というイメージがふつふつと湧いてきます。
80年代前半、当時ジャパメタで速弾き、バカテクといえば高崎晃が筆頭格でしたけど、横関は高崎の牙城を揺るがす秘密兵器登場!といった位置付けで、当初ワクワクさせられました。ただし、本城未沙子のバックを経て始動したブロンクスでは、バンド自体も作られた感が漂い、横関のプレイ自体もまだまだ本領発揮でなかったのも事実です。
実際にはソロ作以降に、ジェットフィンガーに相応しい凄みを実感できますが、個人的にはその後、様々なバンドにおける、楽曲の魅力を活かした速弾きにとどまらないプレイこそが、横関の真骨頂であると思えます。
本作は4曲のインストは含むものの、あくまでもバンド感の強めの作品になっており、最も好きな1枚です。西海岸のAORやJ-POPのソングライティングで名を馳せるジョーイ・カルボーンがプロデュースし、HM/HRシーンの豪華メンツを結集させた、まんま洋楽ライクでハイクオリティな作品に仕上がっています。
今回ピックアップした「Straight To Your Heart」は、強烈なフックを持ったサビと哀愁の美旋律が躍動する、メロディアス・ハードの佳曲です!ジェットフィンガーを駆使しつつ泣きまくる横関のギターのハマり具合は尋常でなく、この路線でもっとやって欲しかった!と思わせる逸品ですね〜。
この曲でバックを務める元ジェフリアのデヴィッド・グレン・エイズレー(Vo)、ジェフ・ピルソン(B)、ジェイムズ・コタッフ(Ds)もさすがの仕事ぶりです。他曲にはギタスト仲間のブラッド・ギルズ、ジェイク・E・リー、シンガーでケリー・ハンセン、レイ・ギラン、シェリー・カリー、リズム隊でルディ・サーゾ、フランキ・バネリほか、多数のアーティストが参加しています。ジャパメタの領域を超えた良心作として、改めて触れてほしい作品ですね!
ぜひ、一度聴いてみてください!