※誰が聴いてもヘヴィ・メタル！な楽曲を紹介していきます！
アメリカのヘヴィ・メタル・バンド、パンテラ（PANTERA）が、1990年にリリースした5枚目のアルバム『Cowboys from Hell』の 6曲目に収録。
HM/HRにとっての80年代が本当の意味で終焉してしまい、新時代に突入した事実を一番最初に実感したのが、パンテラを聴いた時でした。正確には洋楽番組で「Cowboys from Hell」のMVを観た瞬間だったと記憶しています。
歪みまくったエッジの効いたギターリフ、アタックの強いドラム、咆哮するヴォーカル、徹底したヘヴィな音像、そして短パンを履いたストリートのワルっぽいフィルの風貌に、今までにない新鮮な感覚を抱きました。それがいいか悪いか以前に、メタルに新しいトレンドが到来しているのが、聴覚、視覚の両面から明確に伝わってきたんですね。
「パンテラ」というバンド名に最初はピンとこず、どこかで耳にしたことがあるなあと、少々うる覚えだったんですけど、80年代の作品のジャケット（イラストで描かれたライヴステージや、赤い人面の円盤みたいなやつ笑）を思い出してピンときて、えっ、あのバンドか〜！とその豹変ぶりに驚かされました。
その後、パンテラはメタルのトレンドを塗り替える大成功を収め、”パンテラ風”のバンドがシーンに溢れ返ったのは周知の通りです。そうしたフォロワーの多くは、ラウドロック、果てはオルタナ・グランジとの境目も曖昧になっていき、個人的には苦手だったりするんですけど、パンテラだけはやはり別物に思えます。
それは彼らが80sメタルの影響下からスタートという出自が（今となっては80年代のパンテラは黒歴史になってますけど、、）、その根底にあるからかもしれません。何れにせよ、90年代以降に主流となる”メタルの型”を生み出した、圧倒的なオリジナリティは、新時代の正統なメタルとして、筆者のようなオールドメタルファンにも認識させてくれました。
今回ピックアップした「Domination」は、ダイムの刻むスラッシュ風ザクザクリフと、ヴィニーによるカチカチのバスドラアタック音の連打が最高に気持ちいい、激走メタルチューンです！テクニカルなギターソロもクールですし、後半のヘヴィネスパートになだれ込む展開が、新世代のメタル感の色濃く投影していますね。
92年の初来日公演で披露された中でも、生演奏を聴いてとりわけ血湧き肉躍る感覚を与えてくれたのが、この一撃でした。パンテラの中でも１、２を争う大好きな必殺曲です！
ぜひ、一度聴いてみてください！
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