※生きる養分、大好物のメロハー曲を紹介していきます!
オランダのメロディアス・ハード・ロック・アーティスト、ロビー・ヴァレンタイン(Robby Valentine)が、1993年にリリースした2枚目のアルバム『The Magic Infinity』の3曲目に収録。
オルタナ・グランジの波に突入した90年代に、最も似つかわしくない貴公子のようなイメージとルックス、クイーンのようなオペラティックで大仰なメロディアスハードを引っさげて、突如登場したのがロビーでしたね。
世界的に見ると、当時のシーンの状況から日本だけで異例の人気を博しましたけど、そうした記録よりも、キャラのインパクトの強烈さから、記憶に残るアーティストです。
ロビーを初めて知ったのは、偶然手にした『The Magic Infinity』の輸入盤でした。
当時買い漁っていたメロハー系の輸入盤作品の中でも、ダントツにクオリティーの高い衝撃的なサウンドに驚かされます。何層にも重ねられたコーラスに代表される緻密に作り込まれた音世界に、ロビーのアーティストとしての資質の高さが伺え、すぐさまのめり込みましたね。
もともとロビーは、以前ご紹介したオランダのメロハーバンド、ファースト・アベニューや、こちらもすでに取り上げた、ジナトラの名盤『Great Escape』にも参加しています。
その後、ソロに転身してデビュー作をほぼ1人で創り上げますが、こちらは後追いで聴いた覚えがあります。日本盤のリリースは翌年でしたけど、輸入盤で異例と言えるほど話題になったのも、時代に逆行した音楽を待っていたHM/HRファンがそれだけの日本に多かった証でしょう。
ロビーの最高傑作として、濃密な音世界が味わえる衝撃のデビュー作を推す人も多いと思いますが、個人的にはよりバンドサウンドらしい部分が増えて、音も太くなった本作が一番聞きまくりました。
今回ピックアップした「Only Your Love」は、多くの人がロビーに期待するクイーンチックで大仰なタイプの楽曲ではありませんが、純粋なメロハー視点では、これ以上ないフックの強い爽快な美旋律とポップなフィーリングが見事に噛み合った佳曲です!
コーラスワークやキラキラとしたアレンジなど、どれも秀逸で、心が浄化されるようなロビー流のメロハーの魅力を存分に味わえる逸品といえるでしょう!
ロビーといえば、96年の初来日公演を思い出します。ライブハウスでの公演でしたが、インカムのマイクを装着し、大仰な身振りでステージからアピールするロビーの姿は、芝居掛かっていて正直かっこよいと思えず、少々こっ恥ずかしかったのを思い出しました〜。
ぜひ、一度聴いてみてください!