※生きる養分、大好物のメロハー曲を紹介していきます!
アメリカのメロディアス・ハード・ロック・バンド、サージン(SURGIN')が、1985年にリリースした1枚目のアルバム『Wnen Midnight Comes』の2曲目に収録。
サージンの中心人物であるジャック・ポンティは、70年代にニュージャージーで活動した、ザ・レストのギタリストでした。このバンドのヴォーカルが、かのジョン・ボン・ジョヴィで、ジョンとジャックは、この頃から長年の友人でもあるんですね。
バンドはメジャー契約を得ることができず、結局解散して、ジョンはボン・ジョヴィを結成。その後スーパースターに登りつめたのは説明不要でしょう。一方のジャックは、プロデューサーやソングライターとしてのキャリアを積んでいきました。
そうした中で、ジョンと共作した「Shot Through the Heart」が、ボン・ジョヴィのデビュー作に収められました。ジャックは並行してバンド活動も行い、ようやくEMIアメリカとのディールにたどり着いたのが、このサージンというわけです。
キーボード奏者が2名という編成も珍しいですけど、それだけにキーボードをふんだんにフィーチャーした、哀愁ある美旋律に彩られた、高品質なメロハーサウンドを奏でています。しっとり系ではなく、カラッとしたテイストの中に漂う哀愁風味が、アメリカのバンドらしさを主張していますね。
今回ピックアップした「Shot Through the Heart」は、前述のボン・ジョヴィの楽曲をセルフカヴァーした別ヴァージョンになります。イントロの鍵盤からもろに「Runnaway」で、むしろ本家以上にボン・ジョヴィっぽくて、いいアレンジですよね〜。
ヴォーカルのラッセル・アルカラは、のちにプロフィットに加入する実力派シンガーですけど、どことなくジョンを彷彿とさせるのが、不思議なところです。実際にアルバムにはジョンもコーラスで参加していますが、個人的にはより哀愁を帯びたサージンのヴァージョンの方が好みです!
結局、サージン自体は1枚で解散してしまい、その後ジャックは、有名アーティストへのソングライティングに加え、バトン・ルージュをはじめとした数々のプロデュースを行い、遂にはアメリカの音楽ビジネス業界の各方面で成功を収めていきました〜。
ぜひ、一度聴いてみてください!