※これぞ80s!のイメージなヘア/グラム/LAメタル系を紹介していきます。
アメリカのハード・ロック・バンド、ロックス・ギャング(ROXX GANG)が、1988年にリリースした1枚目のアルバム『Things You've Never Done Before』の1曲目に収録。
ロックス・ギャングは、ケヴィン・スティール(Vo)とエリック・キャレル(G)を中心に、82年にフロリダで結成されました。87年のデモでバンドは頭角を現しますが、エリックが亡くなってしまい、後任にジェフ・テイラー(G)とウェイド・ハイエス(G)が加入。遂にヴァージンレコーズアメリカとのメジャーディールを獲得したのが本作でした。
アルバムは”ヘア・メタル職人”のボー・ヒルがプロデュースしており、ボー絡みでポールとネイトのウインガー兄弟がゲスト参加していますね。ボー自身もキーボードでクレジットされています。
肝心のサウンドは、盛り盛りヘアとレザーに身を固めた、ちょいワル系の風貌からイメージする通り、モトリー・クルーの亜流と言えるバッド・ボーイズ・ロックンロールが基本になっているんですけど、色々と個性的な側面も持ち合わせています。
個人的に一番面白いのが、無駄にギターがバカウマところですね(笑)。エディとインペリテリを掛け合わせたような(褒め過ぎ?)、猛烈なフルピッキングの速弾きが随所に登場して、オッ!と思わせてくれます。
ケヴィンは楽曲に絶妙にマッチしたデイヴ・リー・ロス風味がちょっと入った、味のあるヴォーカルスタイルなので、このギターとのミスマッチングな感触が実に個性を醸し出しておりいい感じですね〜。
今回ピックアップした「Scratch My Back」は、オープニングを飾るストレートにドライヴするハード・ロックンロール・チューンです!ロックス・ギャングの持ち味が全て詰め込まれた楽曲なので、まずは挨拶代わりの1曲に最適でしょう。
それにしても、他にもフックのある良曲が色々入っていますし、演奏はモトリーの3割増しで上手く(汗)、ルックスも粒ぞろい、プロダクションも流石のボーで良好と、スキのない作品にも関わらず、日本ではほぼ話題にならなかったのは謎ですね。。
まさに再評価してあげたいバンドの典型ですので、ストリーミングで”こんないい感じのバンドがいたんだ〜”を実感してほしいと思います!