※これぞ80s!のイメージなヘア/グラム/LAメタル系を紹介していきます。
アメリカのハード・ロック・バンド、タフ(TUFF)が、1991年にリリースした1枚目のアルバム『When Comes Around Goes Around』の2曲目に収録。
85年にアリゾナで結成されたタフもまた、時代に乗り遅れた後発組を象徴するヘア・メタル・バンドのひとつです。初期はよりヘヴィなサウンドを演奏していたようで、この頃はのちにマイケル・アンジェロ先生率いるニトロ加入するジム・ジレットが在籍していました。
ジム脱退後、シンガーがスティーヴィー・レイチェルに代わり、西海岸を中心に全米各地のクラブサーキットを展開していきます。その努力が実り、アトランティック・レコーズとのメジャー契約にこぎつけたのは、90年になってからでした。
オルタナ・グランジ一歩手前の91年にリリースされたデビュー作は、ジャケットのアー写のイメージ通り、80sのヘア・グラム系メタルの王道をいく世界観が貫かれています。もちろん日本盤もメジャーからリリースされました。クレジットを見ると、バッキングヴォーカルにケイン・ロバーツ、ケン・メリー、トミー・ファンダバーグなどの名前も散見されます。
今回ピックアップした「The All New Generation」は、ポイズンをいやが応にも彷彿とさせる、キャッチーでポップなリフとメロディが踊る、問答無用に楽しいハード・ロックンロール・チューンです!確固とした演奏力がある分、ポイズンよりも手堅くかっちりした印象を受けますね〜。
日本盤のオビには「グラマラスなサンセットストリップから再び伝説が甦ろうとしている」と書かれ、さらには曲タイトルからも新世代のヘア・メタル・バンドとして期待されたでしょう。MTVでもMVがヘヴィローテーションされたものの、時代の波にはやはり勝てず。。次作は自身のレーベルからのリリースになってしまいました。ホント、80年代真っ只中なら結構売れてた気がします。
それでも、2枚目の地道なセールスの記録により、95年にはBMG/Mausoleumから再編しての発売にこぎつけました。2001年にはコンピ作にメタリカ「Sad But True」のリフをパロディで使い、オルタナ・グランジ系を批判し80sメタルへの愛情を表現した「American Band」という曲を収録。血気盛んなところを示してくれました!