※誰が聴いてもヘヴィ・メタル!な楽曲を紹介していきます!
アメリカのヘヴィ・メタル・バンド、 アタッカー(ATTACKER)が、1988年にリリースした2枚目のアルバム『The Second Coming』の1曲目に収録。
83年に結成されたアタッカーは、ボン・ジョヴィのお膝元ニュージャージー出身とは思えぬ、コテコテのメタルサウンドを聴かせてくれるマニア御用達のバンドです。メタルブレイドのコンピ「Metal Massacre」の第5弾に楽曲が収録されたことで注目され、デビュー作はメタルブレイドからリリースされました。
その後、シンガーがジョン・レオーネにチェンジし、別レーベルからリリースされたのが『The Second Coming』でした。88年といえば前述のボン・ジョヴィを筆頭にメインストリームに煌びやかなHM/HRバンドがシーンを席巻、一方メタリカを筆頭により攻撃性を高めたスラッシュ・メタルが隆盛した時期です。
そんなタイミングで、一切ブレのない真性ヘヴィ・メタルを奏でたアタッカーは、当然のごとくマイナーな存在に甘んじ日本盤すら出ない状況でしたけど、潔いほどの時代錯誤感は清々しく感じますね〜。
8曲30分足らずで一気に駆け抜けるメタルは、十分なクオリティを兼ね備えていますが、今回ピックアップした「The Lords of Thunder」は、オープニングにしてリードトラックと言える強靭なパワーとスピードを兼ね備えた、血湧き肉躍るヘヴィ・メタル・チューンです!
パワー・メタル全開のギターリフの波状攻撃と、2バスの連打と小技を巧みに織り交ぜた性急なドラミングがあまりにカッコ良くて、涙ちょちょぎれますね〜。そこにすでに亡くなったジョンの壮絶なハイトーンヴォイスが加わると、「Thunder Steel」期のライオットをいやが応にも彷彿とさせます。
サウンドエンジニアをテスタメントを始め、東海岸メタルの名盤を数多く手がけたアレックス・ペリアラスが担当し、さらにサポートエンジニアを、レイヴンの”ワッコ”ことロブ・ハンターが担当しています。確かに突進力とエナジーはレイヴンっぽくもあります。
アタッカーは本作を最後に動向が途絶えましたが、2000年代に復活し活動を続けています。日本では到底メジャーな存在ではなかったバンドですが、こういう不器用なほどにど真ん中なメタルを久々に聴くと、メタルっていいなあ〜と改めて思えますネ!
ぜひ、一度聴いてみてください!