※誰が聴いてもヘヴィ・メタル!な楽曲を紹介していきます!
スウェーデンのヘヴィ・メタル・バンド、トーチ(TORCH)が、1983年にリリースした1枚目のフルアルバム『Torch』の3曲目に収録。
”HM/HRクソジャケ選手権”なんていうイベントがあれば、確実にノミネートされるべき(笑)1枚が、このトーチのデビュー作でしょう。「暗黒からの脱出」という意味不明な邦題がつけられた日本盤でも発売されましたね。
筆者は帯付きLPで手に入れましたが、イラストの妖怪人間?研ナオコ?似の女の表情ゆえか、この青白い色味がダメなのかわかりませんけど、LPサイズで絵柄を見ると、オモシロ過ぎてまともに正視できませんでした(笑)
ジャケの強すぎるインパクトのせいで、肝心の内容が全く入ってこない典型的な作品ですが(汗)、、そこは何とか封印して真っ白の状態で聴いて見ると、、決して笑いだけで済んでしまう駄作ではありません!
北欧らしい透明感があるわけでもなく、必要以上に北欧由来のコテコテなバイキング風味があるわけでもなく、B級ながらもNWOBHM、アイアン・メイデン、ジューダス・プリーストの影響下にある正統派メタルの系譜に位置付けられる、ちょうど良い塩梅のメタルサウンドを奏でてくれます。
ヨーロッパの登場に端を発する、80sの本格的な北欧メタルブーム黎明期を飾ったひとつとして、歴史的に重要な位置づけにあるバンド、作品と言えるでしょう。
今回ピックアップした「Watcher of the Night」は、2バスとギターリフの刻みをフィーチャーした、アルバム随一の疾走型ヘヴィ・メタル・チューンです!取り立てて演奏がメチャウマというわけではないものの、手数多めのドラマーのフレーズはスリリングで小気味良いですね〜。
ヴォーカルも際立った歌唱力があるわけではないんですが、男臭い歌唱スタイルで聴きようによっては、ブルース・ディッキンソン辺りを彷彿とさせます。
ちなみに次作ではイラストのジャケを封印して、リアルな女性の画像になりましたね。デザインは相変わらず意味不明でしたけど(笑)。80年代には2作を残して消滅しましたが、2000年代に復活して活動を継続。最新作もストリーミングで聴けます。
ぜひ、一度聴いてみてください!