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【楽曲紹介】タンジアー(TANGIER)「On the Line」

※まさにHM/HRの黄金時代、80年代を彩った楽曲を振り返ります!

 

アメリカのハード・ロック・バンド、タンジアー(TANGIER)が、1989年にリリースした2枚目のアルバム『Four Windsの3曲目に収録。

 

80sのHM/HRムーブメントについてネガティヴな見方をすれば、ヘア・メタル系を中心に浮き足立った能天気なバンドや音楽性が蔓延したわけですが、シーンが成熟していくにつれ、そうした一群から疑問を呈すように本格派へと生まれ変わるバンドが現れてきました。

 

例えばグレイト・ホワイトやシンデレラ等は、自身のルーツに立ち返るように、初期のサウンドを変化させてブルージーで落ち着いたテイストのハード・ロックを標榜し始めましたよね。

 

84年に南東部フィラデルフィアで結成されたタンジアーも、浮かれた時代に逆行する渋目テイストを標榜した象徴と言えるバンドでした。85年に自主制作でデビュー作をリリースしていますが、この当時はメインストリームに接近したサウンドを奏でており、ビル・マットソン(Vo)のストロングなヴォイスが光る隠れたメロハー好盤に仕上がっています。

 

その後一度解散したものの、バンド名を変えずにメンバーチェンジして復活。メジャーのアトコと契約してリリースされたのが本作でした。彼らを語る上で、”アーシー””ブルージー”と言った表現がなされますけど、まさにそれがピッタリくる激渋のサウンドに変貌していましたね。

 

正直言うと、80年代当時にタンジアーはあまり真剣に聴いておらず(汗)、というのもメロハー好きなHM/HRファンの方ならわかっていただけると思いますけど、”アーシー”とか表現されるバンドは退屈に感じてしまい、、苦手だったんです。

 

ところが久々に聴いてみると、歳をとったせいか(笑)悪くありません。タンジアーが元々メロディアス派だったというのも多少は関係あるかもしれませんね。今回ピックアップした「On the Line」は、どっぷりブルージーながらもメロハー時代の名残が多少感じられる味わい深いハード・ロック・チューンです!

 

ホワイトスネイクあたりともまた違う、アメリカのバンドらしい乾いたテイストでじっくり聴かせる曲調ですが、メロディやコードの展開がメロディ重視で、泣きのツインリードなど盛り込まれ最後まで飽きさせません。なんと言ってもビルの魂のこもった珠玉の歌唱は心の琴線に迫ってくるでしょう!

 

ぜひ、一度聴いてみてください!

On the Line

On the Line

  • Tangier
  • ロック
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes