※思わず一人モッシュしたくなる!スラッシュメタルを紹介していきます。
イギリスのスラッシュ ・メタル・バンド、アシッド・レイン(ACID REIGN)が、1987年にリリースした1枚目のEP『Moshkinstein』の1曲目に収録。
英国産のスラッシャーといえば、一度ご紹介したオンスロートやゼントリックスあたりが真っ先に想起されますけど、ベイエリアやジャーマンなどに比べるとやや手薄な感は当時否めませんでした。
このアシッド・レインは、本国がミュージックフォーネーションズからの発売だったことで、日本盤もCBSソニーからリリースされており、比較的日本でも知名度がある印象でした。英ヨークシャーで85年に結成され、のちにドゥームメタルで成功するカテドラルのメンバーも在籍していましたね。
91年に一度解散するまでに、アルバム2枚、EP2枚をリリースし、当時はデス・エンジェル、フロッツサム・アンド・ジェットサム、エクソダス、ニュークリア・アソルトらと本国やヨーロッパをツアーしています。彼らの影響も受けたのでしょうが、ベイエリアともジャーマンとも違う、独特なスラッシュサウンドを奏でていました。
今回ピックアップした「Goddess」は、その独自性が特に高い初期作から、グイグイと疾走していくスラッシュ・チューンです!なんともいえないガリガリ(ジャリジャリ?)としたギター&ベースサウンドはあまり聴いたことがありません。
はっきり言って重厚感やヘヴィさが皆無なものの、パンクやハードコア系がベイエリアクランチを奏でているような?不思議な感覚です。ジャケのメンバーアー写やアートワークの雰囲気も、スラッシャーというよりは英国のパンク、ハードコア寄りに見えなくもなく、そうした部分も含めて好き嫌いが分かれそうな音作りですよね。
正直言って当時はそんなに良い印象がなかったんですけど、久々に聴いてみると中々カッコいいですよ。こっちの方が先にリリースしてるんですが、ヴォーカルの雰囲気が初期ユナイテッドの古井に近く感じました。
次作ではより疾走感と厚みがアップしてますが、個性という意味では本EPが一番かと思います。その後、2015年に再結成し、音源制作も含めて元気に活動しているようです。
ぜひ、一度聴いてみてください!