※CDじゃなくても、ストリーミングで聴ける新作をご紹介します!
アメリカのスラッシュ / スピード・メタル・バンド、トキシック(TOXIK)が、2022年8月5日、約33年ぶり3枚目のニュー・アルバム『Dis Morta』をリリースしました。
トキシックは以前80年代の楽曲をご紹介しましたが、実に30年以上振り!でフルアルバムが聴けるとは、夢にも思いませんでした〜。
全盛期では85年から92年にかけて活動を行い解散。2007年から2010年にかけて、オリジナルに近いラインナップで1度目の再結成を果たしましたが、新しい音源のリリースはありませんでした。
その後、2014年に2度目の再結成を果たすとともに、『In Humanity』というタイトルで同年にサードアルバムの制作予定が発表されました。ところが翌年、さらには2017年と先延ばしされてしまい、28年ぶりの新曲がEPに収録されただけにとどまりました。
そんな二転三転した後だけに、タイトルを変えてのフルアルバムがリリースされたのは嬉しい限りです。オリジナルメンバーは、結局ギターのジョシュ・クリスチャンのみとなっていますが、ジャケットのTOXIKのバンドロゴは当時のままですね。
肝心の音の方ですけど、けたたましいハイトーンヴォイスとテクニカルな演奏によるハイスピードで複雑な曲展開が次々と飛び出し、現代にアップデートしつつも絶妙にトキシックらしさ全開のサウンドに仕上がっています。
とりわけトキシックの要であるジョシュを中心とした縦横無尽に駆け回る高速ギターフレーズは、不穏なスケールとハモリを多用しながら楽曲のそこいら中で弾きまくっていて、かなりインパクトがありますね〜。
正直、音の薄さや軽さは少々気になるものの、現代風のヘヴィネスなどまるで無視!とばかりに、軽快なスピードとテクニカルさに重点を置いた方向性は、むしろ潔く聴こえます。80年代のスラッシュ、スピード・メタル好きには十分アピールするでしょう。
今回は7曲目に収められた「Straight Razor」をピックアップしてみました!この曲だけよりオールドスクールな匂いがするなあと思いきや、かつてのデモ集に未発表音源で収録されていた楽曲だったんですね。
タイトル通り、高速かつストレートに終始突っ走る楽曲で、スラッシュというよりスピード・メタルという形容が一番しっくりくる気がします。合間に挿入されるジュシュのギターフレーズが良いアクセントになっており、耳を奪われるでしょう!語弊があるかもですけど、スラッシュ化したドラゴンフォースのようにも聴こえます。
聴いてほしい度
80%
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