※誰が聴いてもヘヴィ・メタル!な楽曲を紹介していきます!
イギリスのヘヴィ・メタル・バンド、アヴェンジャー(AVENGER)が、1985年にリリースした2枚目のアルバム『Killer Elite』の1曲目に収録。
NWOBHMのムーブメントがすっかり落ち着いた80年代中期にデビューしたアベンジャー。82年にニューカッスルで、のちにセイタンのシンガーとして活躍するブライアン・ロスらによって結成されました。
面白いのが83年10月にアヴェンジャーがEPをリリース後、ブライアンが脱退しセイタン加入。代わりにそのセイタンのシンガー、イアン・スウィフトがアヴェンジャーに加入と、プロ野球ばりの交換トレードが実現しているところですね〜。ブリッツクリーグあたりも含め人脈が入り組んでますから、そうしたトレードもありだったんでしょう。
真っ赤に染まったレイヴンのワッコなの??と見間違った(笑)ジャケのデビュー作『Blood Sports』は、音の方もレイヴンみたく疾走感全開のNWOBHMを披露してくれましたが、日本盤は当然のように発売されず。。今度は真っ白地で文字以外はメタルらしさのないジャケの本作を繰り出しました。
LAメタル勢など煌びやかなメタルがメインストリームを席巻する中、時代感ゼロのNWOBHM直系のサウンドでは、こちらも日本盤化は実現せず、一部のマニアに熱狂的に迎えられるに留まるのは致し方なかったでしょう。
何よりニートレコーズ特有の視界良好度ゼロのくぐもったサウンドプロダクションがマイナー度合いに拍車をかけ、作品本来の魅力を削いでいるのは否めません。実際のところ、次々と飛び出すメタルのお手本のようなリフ、楽曲の充実度はなかなかのもの。
特にイアンの突き抜けるような堂々とした歌いっぷりは、バックの曇りまくった音色ゆえか、よりクリアに聴くものに直撃してきます。今回ピックアップした「Revenger Attack」は、アルバムのオープニングに相応しい、湿り気を帯びたメロディとメタリックなリフが光るヘヴィ・メタル・チューンです!
イアンの歌メロや上昇していくコード進行なども含めて、プリーストの「Electric Eye」をドラマティックにしたような(褒めすぎ、、)テイストを醸し出しています。
ストリーミングで聴いてもやっぱりこもっているので(笑)、現代のテクノロジーでクリアに蘇らないですかね〜。間違いなく楽曲本来の魅力が一気に伝わると思います!
ぜひ、一度聴いてみてください!