※80sを象徴する音楽、産業ロックのあれこれを紹介していきます!
アメリカのメロディアス・ロック・バンド、RTZ(リターン・トゥ・ゼロ)が、1991年にリリースした1枚目のアルバム『Return to Zero』の1曲目に収録。
元ボストンのギタリスト、バリー・グドローが、ボストンのシンガーでかつての盟友ブラッド・デルプを、7年周期での長〜いアルバム制作期間中に待ちきれなかった?タイミングで誘い始動したRTZ。
振り返ると、バリーがボストンに在籍したのは76年から81年頃までと比較的短かったものの、バンドの全盛期にトム・ショルツとツインギターを成していましたので、とりわけ印象が強いメンバーの一人ですよね〜。
ボストン在籍中にブラッドが参加したソロ作(ストリーミングで聴けます〜)をリリースしたり、脱退後はオリオン・ザ・ハンター(こちらはストリーミング未解禁。。)を結成したりと勢力的に音楽活動を続けましたが、どれも良い意味でボストンの雰囲気が抜け切れていないメロディアスな作風に仕上がっていました。
再びブラッドとのコラボということで、またまたボストン風のメロディアス / 産業ロック路線だろうという、大方の予想は外れてませんでした。ただし、ボストンからスペーシーな雰囲気を抜いて、トムならではの緻密な音作りを緩め、楽曲によってはよりオーガニックでアーシーなムードすら漂っています。
それでもブラッドの天空から舞い降りて、再び突き抜けていくような極上のハイトーン・ヴォイスでメロディアスな旋律をエモーショナルに歌えば、必然的にボストンを想起させてくれますね。
今回ピックアップした「Face the Music」は、アルバムのオープニングを飾るリードトラックで、MVも作られた産業ロック風味溢れるメロディアス・ハード・チューンです!分厚い透き通るようなコーラスワークとギターのサウンドメイキングが、モダンになった小型ボストンといった雰囲気を醸し出しています。元々はバリーが87年に作ったデモが収録され、この時はTOTOのファーギー・フレデリクセンがヴォーカルを務めていました。
ブラッドはボストンを脱退してRTZに集中しましたが、アルバムはビルボード49位止まりで結局ボストンに出戻り、未発表曲はのちにセカンドとして発売されました。
ぜひ、一度聴いてみてください!
MVはこちら!