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【楽曲紹介】シン・リジィ(THIN LIZZY)「Sarah」

※メタルの激しさとのギャップが美しい、バラードの魅力を紹介します

 

アイルランドハード・ロック・バンド、シン・リジィTHIN LIZZYが、1979年にリリースした9枚目のアルバム『Black Rose: A Rock Legend』の5曲目に収録。

 

ひときわ暑い今年は夏バテ気味なので、ちょっと耳も休めるために久々に癒しのバラードでいってみましょう〜。

 

アイルランドの英雄として、シン・リジィが持つ音楽の魅力はストリーミングにおいても脈々と語り継がれているわけですが、一介のハード・ロック・バンドでは到底書けないであろう、深みと幅を持った楽曲がいくつも散見されますよね。

 

バラードナンバーにしてもそれは同様で、ステレオタイプでない様々なアプローチによって書かれたバラードを堪能できます。今回ピックアップした「Sarah」は、シン・リジィの数多い名バラードの中でも、とりわけ大好きで幾度も愛聴し続けてきた曲です!

 

ちょうど『Black Rose: A Rock Legend』は、洋楽を本格的に聴き始めて間もない頃に出会った1枚で、LPではA面の最後に良い意味での箸休めのように収録されています。初めて聴いた時には、ハード・ロック・バンドとは思えない曲調に驚かされました。

 

なんとも心地良くじんわりと癒される雰囲気は、今時のカフェミュージック辺りにも使えそうですよね。「Sarah」というタイトルは、フィル・ライノットに当時生まれたばかりの愛娘を指していて、フィルの親バカぶりが伝わってきます。ゲイリー・ムーアとフィルがこんなにも優しい曲調とメロディを生み出せたのは、そうした曲の成り立ちがあってこそなのでしょう。

 

終始甘いムードの中でも、ゲイリーのギタープレイはアコースティック、エレクトリックともに神がかっていて、ホント素晴らしいの一言!珠玉のバラードを名曲レベルへとさらに高めています。他のパートに関しては、シン・リジィ名義とはいえ、ブライアン・ダウニー、スコット・ゴーハムは不参加で、お馴染みヒューイ・ルイスがハーモニカで参加しています。

 

ちなみに、海外でのシングルのジャケットはまるで昭和のアイドル歌謡みたいで、ピンク地にハートマークがくり抜かれていて、その中にメンバーのアー写が載っていて面白いですね(笑)。また曲名がApple Musicでは「My Sarah」になってますけど、US盤の初期プレスでのスペルミスに起因しているようです。

 

ぜひ、一度聴いてみてください!

My Sarah

My Sarah

  • provided courtesy of iTunes