※歌がなくても魅力的!HM/HRインストゥルメンタルの世界を紹介します。
アメリカのハード・ロック・ギタリスト、 ジェイソン・ベッカー(Jason Becker)が、1988年にリリースした、1枚目のアルバム『Perpetual Burn』の2曲目に収録。
難病であるALS(筋萎縮性側索硬化症)と闘い続けて早約25年以上、音源に刻んできたギタープレイは勿論のこと、その生き様も含めて世界中のHM/HRファン、ギタリストの心に訴えかけるジェイソン・ベッカー。
Spofityのアーティスト写真には、若き日のギターを持ったアー写ではなく”今”のジェイソンの写真が使われており、53歳となった今もなお、病床で音楽活動を続ける強靭な意志を伝えてくれるようです。
実際にジェイソンのギタープレイが聴ける作品は、数える程しかありませんが、その非凡なる才能の片鱗はどこからでも感じ取れるはず。まずは1枚選ぶとすれば、やはりジェイソンのマイルストーンとなったデビューソロ作ということになるでしょうね。
シュラプネルから数多送り出される、速弾きギタリストの一人という扱いでしたので、食傷気味だったこともあり、当時の専門誌での評価もそれほど高くはありませんでした。それでも、違いがわかる成毛滋さん辺りは、ジェイソンの才能を早くも見出して高く評してましたね。
それにしても、日本盤の帯に「ティーンエイジャーギタリスト」なんていう帯タタキがありますけど、まだ18歳という年齢を考えると驚異的としか言いようのないギタープレイがたっぷりと収められています。
今回ピックアップした「Perpetual Burn」は、ジェイソンのスウィープをはじめとしたギターテクニックの粋を濃縮した、ギターインストチューンです!年齢に似合わぬ圧巻の叙情性を滲ませた泣きの名演「Attitudes」から一転、若さに任せて弾きまくるジェイソンのプレイは、まさに圧巻の一言。
今聴いても新しい、始まりの摩訶不思議なリードメロディからして、並みのギタープレイヤーでないことが伝わってきますし、プレイの引き出しの多さも含めて、一流のギタリストから絶賛されるのもうなづけますね。ドラム以外はジェイソンがプレイしており、シュラプネルお抱えのドラマー、アトマ・アナーもいい仕事をしています。
ぜひ、一度聴いてみてください!