※古きを聴いて新しきを知る。遠い昔になった時代の楽曲を振り返ります!
アメリカの女性ロック・シンガー、パット・ベネター(Pat Benatar)が、1979年にリリースした1枚目のアルバム『In the Heat of the Night』の1曲目に収録。
昨日は「ロックの殿堂」入りしたジューダス・プリーストの話題をしましたけど、2022年のパフォーマンス部門をデュラン・デュランらとともに受賞したのが、今回ご紹介するパット・ベネターでした。
ニューヨーク生まれのパットは、まだ女性がロックをすることに偏見の目を向けられていた70年代から、ソロアーティストとして活動してきた先駆者のひとりです。スレンダーな肢体とショートヘアの風貌は、セクシーでありながらも中途半端に媚を売ることもなく、ひたすらにロッカーとしてのカッコよさが際立っていましたね。
そのヴォーカルスタイルも、女性らしい色気と艶を持ちながらも、伸びやかで迫力満点のパワフルなヴォイスは、他の女性シンガーでは成し得ないロックのダイナミズムを存分に感じさせるものでした。
今回ピックアップした「Heartbreaker」は、彼女のハードな一面の魅力を最大限に発揮した女性ハード・ロック史上に燦然と輝く名曲です!敏腕マイク・チャップマンによるプロデュースですが、何と言ってものちに夫となるニール・ジラルドのハードドライヴィンするギターとの相性が抜群すぎますよね〜。
80年代に入るとニールとともにヒットを連発し、よりポピュラーなシンガーとして音楽シーンのメインストリームで活躍していくわけですが、HM/HRファンであれば、初期の数枚の作品がやはり一番しっくりくるでしょうし、アルバムも改めて振り返って欲しいですね。
浜田麻里をはじめとする日本の女性ロックシンガーでも影響を受けている人も多いでしょうが、今時のガールズメタル勢が、パットの曲なんかをカヴァーするのも面白いかもしれません。
それにしても、「ロックの殿堂」入りの授賞式では、パットはニールを従えてパフォーマンスを披露。「Heartbreaker」も演奏してくれましたが、キーこそ下げたものの、御年69歳とは到底思えぬ姿とパフォーマンスは驚きと感動を与えてくれました!
ぜひ、一度聴いてみてください!