※歌がなくても魅力的!HM/HRインストゥルメンタルの世界を紹介します。
アメリカのハード・ロック/ ロック/フュージョン・ギタリスト、 ジョー・サトリアーニ(Joe Satriani)が、1987年にリリースした、2枚目のアルバム『Surfing with the Alien』の1曲目に収録。
昨日ディープ・パープルを書いた流れでジョーのことをふと思いつきました〜。パープルからリッチー・ブラックモアが脱退し、来日公演はどうなるの?というピンチの中で、急遽代役を務めたのがジョーでしたね。その時は、ギターはめちゃくちゃ上手くても何ともいえない違和感が個人的にはありました。
やはり、スティーヴ・ヴァイやポゼスト!のギタリスト達を始めとする先生としての顔や、ソロによるインストゥルメンタルの世界でキャリアを積んできたイメージが強かったので、ほんと大丈夫なの?という疑問の方が大きかったんですね。結果的には周知の通り、きっちりとプロフェッショナルな仕事をこなし、HM/HRファンからの株が改めて上昇した感があります。
考えて見ればミック・ジャガーのツアーで活躍したり、のちにサミー・ヘイガーらとチキンフットで活動したりと、歌モノのライヴや作品で大物達にも重宝されているのは、単にテクニックの誇示に終始するのではなく、あくまでも多彩な表現を行う手法としてテクニックを使いこなせるギタリストだからでしょう。
そんなジョーの原点的にして最初のヒットとなった作品が本作でした。今回ピックアップした「Surfing with the Alien」は、アルバムのタイトルを冠したオープニングを飾るキャッチーで軽快ノリノリなハード・ロック・インスト・チューンです!
鼻歌を歌えるほどに覚えやすいメロディと乗りやすいリズム、しっかりと超絶なテクニックも挟み込んだ絶妙のバランスで、万人が聴けるロックインストに仕上げているのはお見事ですよね。全米29位、グラミー賞ノミネートの偉業を達成しているのもうなづけます。
それにしても何という俊逸なタイトル!イメージとタイトルがピタッとくるインストには名曲、名演が多いですけど、この曲も例外ではないですね〜。オリジナルジャケットも良かったんですけど、使われていたイラストの権利関係の問題で今は残念ながら差し替えられています。
ぜひ、一度聴いてみてください!