※思わず一人モッシュしたくなる!スラッシュ / デス・メタル系を紹介していきます。
アメリカのスラッシュ・メタル・バンド、ホリー・テラー(HOLY TERROR)が、1988年にリリースした2枚目のアルバム『Mind Wars』の1曲目に収録。
エージェント・スティールの名作『Skeptics Apocalypse』で、ホアン・ガルシアとともにツインギターの一角を担ったカール・キルフェルト。カールはアルバム1枚のみ参加して脱退しますが、自らのメタルを追求すべく、LAのノースヒルズで85年に結成したのがホリー・テラーでした。
そもそもエージェント・スティールというバンド自体が、総帥ジョン・サイリースの独裁的なバンドで、メンバーはあくまでも彼の理想とするメタルを実現するための存在だったので、カールが自らの能力でどこまでやれるのか未知数でした。
ところが、カールがギターのみならずプロデュースし、日本ではミュージック・フォー・ネーションズ絡みでCBSソニー(今思えば凄いですね~)からデビューした本作を聴いてみると、いかにエージェント・スティールに貢献していたのか一聴瞭然!怒涛のスピード&スラッシュ・メタルがこれでもかと詰め込まれています。
86年のデビュー作(日本では93年に後追いでリリース)でも、十分にその貢献度がうかがえるサウンドを披露してくれましたが、劣悪なサウンドプロダクションがスピード感をスポイルしていました。ところが本作では短期間のレコーディングでもプロダクションも改善され、いまだB級ではあるものの、スラッシュファン必聴の快作に仕上がりました。
エージェント・スティールの「Back to Reign」を3倍速で見事にカヴァーした「Debt Of Pain」や徹頭徹尾高速で突っ走る「No Resurrection」など必聴曲が並びますが、今回は、オープニングに相応しい緩急自在なスピード/スラッシュ・メタル・チューン「Judas Reward」ピックアップしました!
ミッドパートがあるからこそ、怒涛の高速パートがより冴えわたりますね!カールの弾きまくり刻みまくりのギタープレイは勿論、破綻寸前の勢いで叩きまくる高速ドラムも凄まじいの一言。そして、2012年に他界してしまいましたが、ヴォーカルのキース・ディーンの声質(ちょっとトム・アラヤ風?)と、あり得ない譜割りで歌い切る歌唱が個性極まりなく、確実にクセになるでしょう!
ストリーミングでは1,2枚目を始め多くの音源をコンプした『Total Terror』でがっつり堪能できます!
ぜひ、一度聴いてみてください!