※誰が聴いてもヘヴィ・メタル!な楽曲を紹介していきます!
スペインのヘヴィ・メタル・バンド、ダーク・ムーア(DARK MOOR)が、2002年にリリースした3枚目のアルバム『Gates of Ovilion』の2曲目に収録。
毎週金曜日はジャパメタ系を中心にご紹介していますが、今日はサッカーワールドカップで日本がスペインを見事撃破したということで安直ですけど(笑)、共に決勝トーナメントに進むスペインのバンドでいってみましょう~。
スパニッシュ・メタルでは、以前にバロン・ロッホを取り上げていましたね。
他にも、79年デビューの超ベテランのメディナ・アザーラ、フォーク・メタル風味のマゴ・デ・オズ、メロスピのティアラ・サンタをはじめ、日本でも知られるバンドがいくつも存在します。
メタルファンによっては(というか多くの方にとっては)、サウンドやバンドイメージが濃すぎて良さが理解できない、そもそも英語ではなく母国語で歌っているので、メタル音楽への歌詞の乗り具合を考えると違和感がある、といった感想を抱くでしょう。
その点で、93年にマドリードで結成し99年にデビューしたダーク・ムーアは、英語で歌唱している点で国外マーケットへの第一関門をクリア。さらに、バンドの演奏や楽曲のクオリティ、日本人の琴線に触れるクサクサの美メロと大仰でシンフォニックなアレンジと、メロスピ、メロパワ系が隆盛していく絶妙なタイミングでの登場も相まって、日本でマニア中心に高い人気を博していきました。
今回ピックアップした「A New World」は、イントロから2バスの連打で疾走する、緩急と幾多の展開をはらんだ劇的なメロディック・パワー・メタル・チューンです!それにしても、突然前が開けたように希望に満ちたサビをはじめ、クサメロの雨アラレ!
それを歌い上げる紅一点、エリサ・マーティンのパワフルさと繊細さを兼ね備えたヴォーカルも、こうしたサウンドスタイルにマッチしており耳馴染みがいいですね~。美麗なギタープレイをはじめとする演奏陣やプロダクションも良好で、スパニッシュ・メタルのイメージを変えたといってもいいでしょう。
この時期に来日公演も期待されましたが、本作リリース後にエリサ、ギターのアルベルト・マロト(G)、ヨルゲ・サエス(Ds)が一気に脱退。3人はドリーメーカーを結成し、2004年にはダーク・ムーアに先んじて来日公演を実現しています。
ぜひ、一度聴いてみてください!