※生きる養分、大好物のメロハー曲を紹介していきます!
イギリスのヘヴィ・メタル・バンド、ホワイト・スピリット(WHITE SPIRIT)が、2022年にリリースした2枚目のアルバム『Right or Wrong』の2曲目に収録。
昨日に続いて今回もホワイト・スピリットでもう1曲行ってみましょう~。NWOBHMバンドの多くは短命かつ寡作に終わっていますが、ホワイト・スピリットも例外ではありませんでした。
シーンにその名を刻んだデビュー作をMCAから送り出し、レディング・フェスティヴァルにも出演を果たして順風満帆な活動に見えたにも関わらず、81年にギターのヤニック・ガーズがイアン・ギランの誘いを受け、バーニー・トーメに代わりギランに参加してしまいます。
代わりに加入したのが、のちにNWOBHMのタンクで長く活動していくミック・タッカーでした。さらにヴォーカルもブルース・ラフから、のちにバッド・カンパニーに加入するブライアン・ハウにチェンジ。デモ制作等を含めて活動を継続しますが、、コンピに数少ない音源を残し、ホワイト・スピリットはほどなく解散してしまいます。
そんな彼らが永久凍土から蘇るように、2022年に42年ぶり!という、まさかのセカンドアルバムをリリースしました。きっかけとなったのが2020年に惜しくも他界したブライアンの訃報に際し、かつてのメンバー間での連絡が再開したことらしいので、なんとも運命的ですよね。
今回興味深いのが、そうした中で偶然に発見したかつてのデモテープを基に修復し、新たに現代のレコーディング技術と差し替えでレストアしていった点ですね。その成果でホワイト・スピリットの純粋な次作のイメージを漂わせつつ、よりメロディに拘った新鮮なフィーリングが同居したメロハー作品に仕上がっています。
今回ピックアップした「Runaway」は、ブライアンのヴォーカルテイクを活かした、爽快な英国風味が香る良質なメロディアス・ハード・ロック・チューンです!ベースにはベテランのニール・マーレイが参加しています。
NWOBHMでは少数派の鍵盤奏者を擁したホワイト・スピリットでしたが、他のNWOBHM勢がのちにメロハー化していったのと同じ方向性を向いていた点も興味深いですね。今作で他の曲ではFMのスティーヴ・オーヴァランドやジェフ・スコットソートらが参加している点も納得でしょう。
ぜひ、一度聴いてみてください!