※これぞ80s!のイメージなヘア/グラム/LAメタル/R&R系を紹介していきます。
アメリカのハード・ロック・バンド、セデュース(SEDUCE)が、1988年にリリースした2枚目のアルバム『Too Much Ain't Enough』の6曲目に収録。
ヘヴィ・メタルを題材にした映画は数々ありますけど、1988年に公開された映画「ザ・メタルイヤーズ」は、煌びやかな80年代のLAメタルシーンの表裏を映し出したドキュメンタリーとして制作されました。正直、その内容や捉え方から、メタルファンサイドからは賛否両論というか、否定的な意見が多く見受けられましたね。
それでも、約35年前のシーンの一端を映し出した点では、少なくとも貴重な映像であるのは間違いありません。映画にはメガデス、アリス・クーパー、エアロスミス、オジー・オズボーンらの大物に混ざって、リジー・ボーデン、ファスター・プッシー・キャット、オーディンらとともに、インタビューとパフォーマンスで大抜擢されたのが、このセデュースでした。
80年代初頭にミシガン州デトロイトで結成された3人組のセデュースは、地元のクラブで知名度を上げ、85年にセルフタイトルのデビュー作をリリースします。こちらはストリーミングでも聴けますが、ジャケット写真に写るヘアメタル風のルックスで、粗削りで未完成ながらもワイルドなHM/HRを聴かせてくれます。
その後、LAを拠点としないバンドにも関わらず、前述の「メタルイヤーズ」に抜擢されたことで知名度が急上昇。I.R.Sと契約した本セカンド作は、プレオーダーで約2万5千枚のセールスを記録するなど、その動向が期待されました。
今回ピックアップした「Crash Landing」は、「メタルイヤーズ」の劇中での演奏シーンで公開されたワイルドでパワフルなハード・ロック・チューンです!未だ粗さはあるものの、メタリックなギターリフと破壊的なリズム、特徴的なハイトーンヴォイスと、初期モトリークルーの破天荒さを彷彿とさせます。
聴きようによって、グラム・メタル風だったり、USパワー・メタル風であったり、サウンドスタイルが違って聞こえるのが面白いですね。無名のバンドとして絶好の露出機会を得たにもかかわらず、結果的に3枚目を待たずに解散してしまいました。
ぜひ、一度聴いてみてください!