※歌がなくても魅力的!HM/HRインストゥルメンタルの世界を紹介します。
イギリスのハード・ロック・バンド、 レインボー(RAINBOW)が、1981年にリリースした、5枚目のアルバム『Difficult To Cure』の9曲目に収録。
2022年もなんだかんだと締めくくり!がやってきました。色々な楽曲を日々取り上げてきましたが、今年はこのタイミングに相応しい楽曲をご紹介しましょう〜。ということで、今回はリッチー・ブラックモア率いるレインボーによるギターインストゥルメンタル「Difficult To Cure」をピックアップしました!
年末になれば彼方此方で流れ出す、あのベートーベンの第九、歓喜の歌を引用した楽曲として知られていますよね。クラシックとHM/HRの融合は、その親和性を考えても今では珍しくないことですが、先駆者リッチー・ブラックモアによる手法は他の追随を許しません。
とりわけ「治療不可」と邦題がつけられたこの楽曲における群を抜くセンスは、今もなお光り輝いています。単に原曲をハード・ロック調になぞるだけでなく、あくまでもリッチー流儀で親しみやすくアレンジし、まるでレインボーのオリジナルのインストであるかのごとく、完全消化している点に驚かされます。
ギタープレイにしても、オクターバーを用いた主旋律、ユニゾンでクラシカルに奏でられるキメの三連符メロディ、そして手グセ満載で弾きまくるソロワークと、リッチー史上でも屈指の名演がこれでもかと終始繰り広げられます。
バックを固めるロジャー・グローヴァー(B)、ボブ・ロンディネリ(Ds)によるリズム隊も実にダイナミックかつタイトなシャッフルビートを、奏でていますし、リッチーに次ぐ八面六臂の活躍を見せつける名手ドン・エイリー(Key)の多彩なプレイスタイルも、聴きどころ満載ですね。
そして、最後に流れる笑い袋の音声に至っては、絶妙のセンスオブユーモアも感じさせてくれます。HM/HRのみならず、ロックインストの名演として、これからもイヤーエンドに聴き続けられることでしょう!
ぜひ、一度聴いてみてください!良いお年を!