※これぞ80s!のイメージなヘア/グラム/LAメタル/R&R系を紹介していきます。
イギリスのハード・ロック ・バンド、ザ・ドッグス・ダムール(THE DOGS D'AMOUR)が、1988年にリリースした2枚目のスタジオフルアルバム『In the Dynamite Jet Saloon』の10曲目に収録。
83年にロンドンで結成されたザ・ドッグス・ダムールは、個性的なシンガーのタイラを中心に、彼が唯一不変のメンバーとして活動を続けてきました。メンバーのルックスや風貌から、バンドの登場時期と重なる80sのLAメタルやガンズ等の流れを汲む、ヘア・グラム系ハード・ロッカーのイメージを与えました。
そうした見た目のイメージとは裏腹に、実際に奏でられる音はローリング・ストーンズに代表される、英国伝統のロックのルーツに接近。ブルージでスリージーなロックンロール色が濃いものでした。
そこに80年代という時代ならではのヘア・グラム的色合いを加味し、アップデートしたような印象を持ちましたね。英国となると同時期に活動していたクワイアーボーイズとイメージが被る部分はありましたが、ドッグスダムールの方がよりルーツに根差した雰囲気を受けました。
音源としては84年にフィンランドのみでリリースされた『The State We're In』が1枚目のスタジオ作で、日本ではセルフタイトルが冠された、独自の6曲入りEPがデビュー作となるなど、変則的なリリースが目立ちます。
そうした事情もあり、タイラ自身も本作こそがドッグス・ダムールの正式なデビュー作と位置付けているようですね。実際に本作収録のシングル曲「How Come It Never Rains」がUKチャートでTOP40近くまで上昇するなど、商業的な面も含めて彼らの代表作といえるでしょう。
今回ピックアップした「Wait Until I'm Dead」は、アナログではB面の最後に収められたキャッチーで勢いある曲調のスリージーなハード・ロックンロール・チューンです!日本デビュー作EPにも収められており、タイラの味わい深いヴォイスは勿論、それを支える演奏陣もクールで、特にバムのドカドカ叩きまくるドラミングが実にいいですね。
正直当時はスリージー系をあまり積極的に聴いてなかったんですけど、この歳になると味わいあるロックンロールも案外心地よく楽しめます!
ぜひ、一度聴いてみてください!