※誰が聴いてもヘヴィ・メタル!な楽曲を紹介していきます!
フランスのヘヴィ・メタル・バンド、ウォーニング(WARNING)が、1984年にリリースした3枚目のアルバム『Metamorphose』の1曲目に収録。
正統派のフレンチ・メタルでは、以前ソルティレージュを取り上げましたが、個人的にはそれ以上に記憶に残るバンドがウォーニングです。
やはり、スコーピオンズでお馴染みのディーター・ダークスのプロデュースによる2枚目のアルバムが、82年に日本盤としてリリースされたのは大きかったですね。真っ赤な色味と鋼鉄鳥のジャケットが印象的でしたけど、内容的にもNWOBHMの影響下にある正統派メタルだっただけに、日本でも好評価を得ました。
ウォーニングは80年にパリで結成されたツインギター編成による5人組で、81年にセルフタイトルのデビュー作をフランスのポリドールからリリースしています。母国語の歌唱に加え未完成で荒削りながらも、伝統的なハード・ロックを披露。NWOBHMの影響も感じさせ、フランス発のバンドとして期待を抱かせてくれました。
最高傑作とされる2枚目を挟み、残念ながら最後の作品となってしまったのが本作でした。正直2枚目から紹介したかったのですが、現時点でのストリーミング解禁は1、3枚目だけでした(泣)。「肝心のアルバムが抜けがち〜」という、”ストリーミングあるある”状態なんですね。
とはいえ、このラスト作、日本でも当時未発売ですし勢いこそ劣るものの、決して完成度の低い作品ではありません。ここでも母国語で歌われていますが、フランス語のアンニュイな響きがメタルの硬質なサウンドに乗ると、なんともいえぬ違和感が発生して、それがフレンチ・メタルの特徴でもあり、ハマるとクセになる感じがします。
今回ピックアップした「Petit Peuple」は、アルバムのオープニングにして、定石を覆すミッドテンポのシャッフルと、永遠に繰り返される摩訶不思議なツインギターのリフレインがクセになるヘヴィ・メタル・チューンです!
最初はメタル度が低いように感じるんですけど、パワフルな歌唱がメタル感を与えてくれますし、聴いているうちにじわじわとメロディが染み込んできて、繰り返し聴くとクセになるスルメ系メタルの典型ですね(笑)。メロディや楽曲の組み立てがスコーピオンズに近いものを感じさせるので、日本人の琴線に響くことでしょう!
ぜひ、一度聴いてみてください!