※思わず一人モッシュしたくなる!スラッシュ / デス・メタル系を紹介していきます。
イギリスのスラッシュ・メタル・バンド、サバト(SABBAT)が、1989年にリリースした2枚目のアルバム『Dreamweaver』の2曲目に収録。
現代ヘヴィ・メタルの礎となる数々のサウンドを創り上げてきたプロデューサー、アンディ・スニープ。今やジューダス・プリーストのギタリストとしても活動を行うなど、メタルシーンきっての重要人物といえるでしょうが、ギタリストとしてキャリアを築いていったのが、このサバトでしたね。
85年にノッティンガムで結成されたサバトは、当初ハイドラ名義でしたがほどなくして改名。スレイヤー、エクソダス、ヴェノムのよるコンバットのライヴ映像に影響を受けてスラッシュを標榜したという彼らは、デモ制作を行います。これがドイツのノイズインターナショナルの目に留まり契約に至り、デビュー作へと繋がりました。
ヨーロピアンスラッシュの本場といえばジャーマンですが、英国産という目新しさもあったのでしょう。結果、のちにはオンスロート、ゼントリックス、アシッド・レインらとともに、ブリティッシュ・スラッシュのBIG4に数えられることになります。
一定の評価を得て、さらなる成長とともにサバトの最高傑作と評されるのが本作です。スラッシュをベースにしつつ、のちにスカイ・クラッドで活躍するマーティン・ウォルキーア(Vo)の独特な歌唱が紡ぐサバトならではの世界観は、ベイエリアやジャーマン勢とは一味も二味も違うスラッシュを作り上げることに成功しています。
今回ピックアップした「The Clerical Conspiracy」は、イントロに続き劇的な旋律と迸る激情をたぎらせながら猛烈な勢いで疾走を重ねる、サバトらしさに満ちたスラッシュ・メタル・チューンです!
目まぐるしいリズムチェンジとそれに呼応したセンス抜群のリフ攻撃が実にクールですね。マーティンは歌い上げるタイプではないものの素早く叩きつけられる言葉のひとつひとつが耳に刺さってきて、ストーリーテラーのような説得力を放っていますね。
1,2枚目と良作を連発したにもかかわらず、日本デビューはラスト作となる3枚目からとなりました。
ぜひ、一度聴いてみてください!