※生きる養分、大好物のメロハー曲を紹介していきます!
アメリカのメロディアス・ハード・ロック ・バンド、レイジン・ロックス(RAGE N’ ROX)が、1989年にリリースした1枚目のアルバム『Inside Out』の1曲目に収録。
80年代当時にメジャーデビューや日本盤化されなかったアーティストや作品が、2000年代以降に発掘され、ストリーミングのおかげで気軽に聴けるケースが増えています。このレイジン・ロックスもそうしたバンドのひとつですね。
彼らの場合、80sメタル系の発掘専門レーベル、FNA RECORDSから2022年に5曲入りEP2種をアルバムにしたCDがリリースされたことで、サブスクも解禁されたわけですが、レーベルのHPを見ると日本では知られていないバンドがズラリ並んでますね~。当時あれだけ活況を呈したHM/HRシーンですから、マニアでも把握できないバンドが無数にいるのは当然ですけど、その事実を改めて実感させられます。
87年にオレゴン州ポートアイランドで結成されたレイジン・ロックスは、女性シンガーのタマラ・ディームスをフィーチャーした5人組です。ギターとサウンド面を仕切るのがゴルディ・ディームスで、名前からエデンブリッジのように夫婦、もしくは兄弟かもしれません。
古き良き雰囲気を漂わせた煌びやかなアー写が示す通り、ハートやサライヤ、ファム・ファタル等をはじめとするバンドを自ずと連想させますが、やはりサウンド面でも女性ヴォーカルをフィーチャーし、メロディアスでメインストリームを見据えたアリーナ系ハード・ロックを標榜しています。
今回ピックアップした「Never Wanted」は、80sの洋楽への郷愁を誘うキャッチーなメロディとアレンジが息づく、ラジオフレンドリーで爽快なメロディアス・ハード・ロック・チューンです!
シンセがキラキラと響き渡るクリアでタイトなサウンドプロダクションが素敵ですし、力強さの中に女性ならではのしっとりした色香を漂わせ、ハーモニーを多用したタマラのヴォーカルパフォーマンスも魅力に溢れていますね。
当時はハワイを含む全米各地でのライヴを積極的に行ったものの、メジャーディールを獲得できず。。アルバム通して聴くと、同型の有名バンドに比べると、正直フックに欠ける楽曲面の弱さが耳に付くのは否めません。有名ライター、プロデューサーのバックアップ等があれば状況は違ったかもしれませんね。
ぜひ、一度聴いてみてください!