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【新作レビュー】 コンチェルト・ムーン(CONCERTO MOON)『BACK BEYOND TIME』

※CDじゃなくても、ストリーミングで聴ける新作をご紹介します!

 

2024年5月1日、日本のヘヴィ・メタル・バンド、コンチェルト・ムーン(CONCERT MOON)の約3年ぶり14枚目となるニュー・アルバム『BACK BEYOND TIME』がリリースされました。

 

金曜日はジャパメタ括り中心にご紹介していますが、連休なので新作でも久々にまとめてチェックしてみようかなと思ってたところ、ちょうどコンチェルト・ムーンの最新作がアップされていたので、こちらでいってみましょう〜。

 

コンチェルト・ムーンは、かなり以前にリレコーディング作から取り上げて以来ですね。


それにしても、今作ですでに14作目!ですか〜。全盛期と言える1998年のメジャーデビューの頃から25年以上!も経過したとは、時の流れは早いものです。80年代初期からジャパメタを聴いていると、コンチェルト・ムーンでさえ比較的若い世代のバンドに感じてしまいがちですからね。

 

現在のメンバーは、総帥の島 紀史(G)に加え、芳賀亘(Vo)、中易繁治(B)、三宅亮(Key)、河塚篤史(Ds)の布陣となっています。

 

実質的には島が率いるプロジェクト的な意味合いを見せつつも、こうしてコンチェルト・ムーンの名の下に、移りゆくめたるシーンの中でフルアルバムだけで14枚も作り活動を続けているのは、素直に素晴らしいと思えますね。

今作では前作から新ボーカルで加入した芳賀にとっては第二弾であり、ライヴ活動を経てよりバンド感を高めた状態で音源制作に望めたことでしょう。河塚も陰陽座に在籍してたのを忘れてしまいそうになるほど、ここまでコンチェルトに馴染むとは想像できませんでした。

 

肝心のサウンドの方ですが、はい、今回もイングヴェイ並みに何ひとつ変化なし!島が作り出すネオクラシカルな色合いをふんだんに盛り込んだ、テンポの良い伝統的なハードロック、メタルが徹頭徹尾、頑固なまでに詰め込まれています。

 

好きな人はとことん好き、ダメな人は絶対ムリなわかりやすい世界観の作風で、コンチェルトの従来ファンなら安心して身を委ねられる一品ですね〜。プロモーションコピーにある「過去最高の疾走感とメロディ」はちょっと盛り過ぎかもですけど、筆者のようにマンドレ時代〜メジャー初期で距離を置いてしまった人でも、違和感なく聴けるでしょう。

 

個人的には芳賀のボーカルは以前はちょいと力量不足かな?と思ってたんですけど、パワータイプとは対極でがなり立てず、クリアで少し女々しい(一応褒めてます)タイプのハイトーンボイスも悪くないなと今作で感じ始めました。どこか初期の尾崎のイメージに近くて聴きやすいんですよね〜。

 

それにしても、2024年にこれほど目黒マンドレ臭!(笑)が漂う様式美ジャパメタの新作が聴けるとは思いませんでした。若いファン層を取り込む可能性は200%ないですけど(汗)、そんな色気は無用ですから、これからも親父ジャパメタラー達の琴線を刺激する音楽を、愚直に奏で続けてほしいものです。

 

今回は10曲目、アルバムラストに収められた「EVIL AND LIES」をピックアップしました!演歌のごときクサメロディを伴う、心地よい疾走感の様式美メタルチューンですね。島のギタープレイを含めて過剰になり過ぎず、いい感じのオールドスクール感が滲み出ているのが、「オヤジャパメタラー」?には丁度いいあんばいですね!

 

聴いてほしい度

78

EVIL AND LIES

EVIL AND LIES

  • provided courtesy of iTunes

アルバムはこちら!

BACK BEYOND TIME

BACK BEYOND TIME