※生きる養分、大好物のメロハー曲を紹介していきます!
アメリカのメロディアス・ハード・ロック ・バンド、エージェンツ(AGENTZ)が、1987年にリリースした1枚目のアルバム『Stick to Your Guns』の3曲目に収録。
メンバーのルックスを見ると、どことなく80年代のLAメタルっぽい雰囲気が漂うエージェンツですが、中心人物のホセ・フェロ(B)によって1984年に東海岸ニューヨークで結成されました。
ホセはシンガーとしてパトリック・ダブスに声を掛けます。このパトリックは1980年にサヴァタージの前身バンド、アバターにギタリストで在籍していた人物でした。2人はソングライティングを進めながら他のメンバーを見定め、翌年にキーボード奏者を含む5人編成が固まり本格的に活動を開始しました。
前述のサヴァタージやキックス、シンデレラといったアーティストとステージを共にしつつ、5曲入りのデモを制作。これがヨーロッパのメタル系メディアで評判を呼び、結果として1986年にフランスのドリームレコーズと契約。翌年ヨーロッパでリリースされたのが唯一の作品となってしまった本デビュー作でした。
そのサウンドスタイルですが、キーボード奏者を擁するだけに、メインストリーム/アリーナ・ロック系を標榜したキャッチーで哀感もある、メロディアスなハード・ロックが全編で展開されています。
楽曲、各メンバーのパフォーマンスも十分に及第点で、サウンドプロダクションも比較的良好と、B級感満載(汗)のジャケのイメージとはいい意味で裏切られるでしょう。メロハーマニアは勿論、LA・ヘアメタル系が好きなHM/HRファンにも受け入れられそうですね。
アナログではそれほど流通している作品ではなかったでしょうけど、後年にホセ自らがデジタルリマスターしたCDで再発され、そのおかげでストリーミングでも聴けるようになりました。
今回ピックアップしたオープニングを飾る「Time Will Tell」は、イントロからのシンセの入り具合と哀感あるメロディの組み合わせが、必然的にボン・ジョヴィを想起させるメロディアス・ハード・ロック・チューンです!
時代性を捉えたサウンドは十分なクオリティを誇っており、この1枚だけで終わってしまうには勿体ないバンドでした。何かきっかけさえあれば、メジャー展開も夢ではなかったでしょうね。
ぜひ、一度聴いてみてください!