※まさにHM/HRの黄金時代、80年代を彩った楽曲を振り返ります!
ロシアのハード・ロック・バンド、ゴーリキー・パーク(GORKY PARK)が、1989年にリリースした1枚目のアルバム『Bang』の1曲目に収録。
ロシアとウクライナの戦争に代表されるように、現代の世界情勢の不安定さは増していくばかりですが、80年代末期、今となっては嘘のように、本当の意味で世界平和が訪れるのでは?と言う空気感が醸成されていましたね。
当時のソ連のゴルバチョフによるペレストロイカ、グラスノスチといった民主化への改革が進んだこともあり、東西冷戦の構造が緩んでいったわけですが、HM/HRファンにとってそうした変化を直接肌身で感じたのが、1989年の「モスクワ・ミュージック・ピース・フェスティバル」であり、そこにソ連代表として登場した、ゴーリキー・パークの存在でしょう。
1987年にモスクワで結成されたゴーリキー・パークは、仕掛け人であるスタス・ナミンにプロデュースされました。そのスタスが社会奉仕活動中だったボン・ジョヴィのマネージメントのドグ・マギーと出会ったことから、ボン・ジョヴィ側とのコネクションが生まれたんですね。
ゴーリキー・パークはマーキュリーと契約し、ブルース・フェアバーンのプロデュース、ジョンとリッチーが制作に関与すると言う豪華布陣でアルバムを制作。スタスとドグによるソ連とアメリカを跨いだ大きな仕掛けは、大規模フェスという形で結実し、その中の平和の象徴的として、ゴーリキー・パークがデビューしたと言うわけです。
バンドとしてもある意味仕掛けられた存在でしたが、メインストリームのハード・ロックを主張しながらも、どこか西側のバンドとはひと味違った、ソ連のバンドを感じさせるテイストが、メロディや楽曲に垣間見れて興味深かったですね。
それを端的に現したユニークな楽曲が、ゴーリキー・パークの代表曲であり今回ピックアップした「Bang」でしょう!ストリーミングにアップされているのを見つけて、久々に聴いてみましたけど、このシンガロングできるメロディと独特のリズムは、頭にこびりついていて、すぐに思い出しましたね〜。
インパクトが強すぎて、逆にアルバムの他の楽曲は、当時聴いたはずなのに全く思い出せず(汗)。それほどに名曲レベルの一撃だったと言うことでしょう。ビルボードのアルバムロックトラック41位、MTVでは当時ヘビーローテーションされTOP3にランクインしています。
その後、1998年までに4枚のアルバムをリリースしましたが、活動は断続的でほぼ休止状態。2022年には久々のライヴで、この「Bang」をライヴで披露したようです。
そういえば、バラライカ型のギターはクールでしたね!(笑)
ぜひ、一度聴いてみてください!