※生きる養分、大好物のメロハー曲を紹介していきます!
スウェーデンのメロディアス・ハード・ロック ・バンド、ダイアモンド・ドーン(DIAMOND DAWN)が、2013年にリリースした1枚目のアルバム『Overdrive』の2曲目に収録。
今回も新世代の北欧メロハー系ですが、もう10年以上経っているので比較的早い時期に現れたバンドになりますね。ダイアモンド・ドーンは2011年にヨーテボリで結成された、ツインギターに鍵盤奏者を擁する6人組です。
メンバー名を見ると注目されるのはシンガーのアレクサンダー・ストランデルでしょう。アレクサンダーはアート・ネイションや以前レビューしたクラウン、ナイトレイトといった、一連のネオ北欧メロハーバンドでシンガーを務めているのは知られるところですね。
ちょっとあれこれこなし過ぎで、どれがどれだかわからなくなりますけど(汗)、そんなアレックスがキャリアの初期に活動したのがダイアモンド・ドーンでした。他のメンバーではミカエルTプランフェルド(B)が、のちにノーステイルで活動しています。
結成後に制作したデモが好評を博し、2012年にはお馴染みフロンティアーズ・レコーズとのディールを獲得。そして翌年にデビュー作として発表されたのが本作でした。レコーディングエンジニアをエクリプスのドラマーであるフィリップ・クルスナーが努めていますね。
アルバムでは、80sから脈々と受け継がれる、北欧メロハーならではの透明感溢れるテイストを全編で展開。未完成ながらも若々しいフレッシュな感性に彩られたサウンドは、今後に十分期待を抱かせるものでした。
ところが、アレックスが2014年からアート・ネイションで活動するなど、発展的に1枚だけで自然消滅。フロンティアーズも気合が入ってそうな雰囲気がありましたし、6人の大所帯バンドもあまりのなかったので、長続きしなかったのは勿体ない限りでしたね。
今回ピックアップした「Take Me Higher」は、先行シングルとしても発表された、北欧メロハーの伝統が確かに息づく良質なメロディアス・ハード・ロック・チューンです!
しっとりした哀感を湛えるAメロ、Bメロを経て、分厚いコーラスに彩られたフックの強い爽快なサビへと突き抜けていく展開がいいですね~。アレクサンダーの味わい深く的確な歌唱は、その後の活躍ぶりを予感させるものですし、こちらも北欧伝統の美旋律を紡ぐギターソロも、楽曲を形作る大切な要素を果たしています。
ぜひ、一度聴いてみてください!