※生きる養分、大好物のメロハー曲を紹介していきます!
カナダのメロディアス・ロック ・シンガー、デイヴィッド・フォーブス(David Forbes)が、2023年にリリースした1枚目のアルバム『Tales of the Past』の1曲目に収録。
2023年と最近のリリースなので、本来なら新作レビューするべきアルバムだったんですが、正直全くスルーしてました(汗)。新譜情報は積極的に追っておらず、たまたまストリーミングやネットで目にしたものをマイペースで聴いている程度なので、本作もたまたまストリーミングで引っかかってきたんですね。
メロハー関連はお馴染みフロンティアーズや日本盤のリリース情報ばかりが、どうしても目立ちがちですけど、他からも掘り出しモノ作品が出てきたりします。AORブルーバードレコーズからリリースされた本作も、まさにそんな1枚でした。
デイヴィッド・フォーブスと聞いて、正直誰だったかなあ?と思ったんですが、ちょっと調べてカナダで80s~90sに活動したメロディアス・ロック・バンド、ブールヴァードのシンガーだったのでびっくり!ブールヴァードは以前のコラムで紹介してましたね。
5歳で歌を始めたというデイヴィッドは、10代後半の頃にはクラブでキャリアを積み、1987年ブールヴァードに加入。1992年までリードシンガーとして活動しました。解散後は音楽から離れ、30年近く消防士としての人生を送りましたが、2013年にLAコネクションへの曲提供などをきっかけに音楽活動を再開。
2014年のイギリス・ファイアーフェスト出演から、ブールヴァードを再始動させました。以来ヨーロッパのメロハー系フェスなどにも出演する中で関係が生まれたのが英国産メロハー、ニューマンのスティーヴ・ニューマンでした。
このスティーヴがプロデュースに加え、デヴィッドとの共作も含めた作曲、アレンジ、ギターやキーボードの演奏も全て担当。ドラムにはニューマンのロブ・マクウェンを迎えて完成させたのが本作でした。
長期に渡るブランク、初のソロという条件とは思えないほど、細部まで練り込まれた良質なメロハー楽曲がたっぷり詰まった、良心的な作品に仕上がっています。スティーヴの献身的なサポートがあったとはいえ、ブールヴァードでその名を刻んだデヴィッドのアーティストとしての資質も存分に発揮され、安心して聴ける1枚ですね。
今回ピックアップしたオープニングに収められた「Girl Tell Me Why」は、哀感ある強いフックの美旋律が光る、メロディアス・ハード・ロック・チューンです!
効果的に響くシンセはニューマンの色合いを感じさせますが、アカペラコーラスで始まるアレンジなど、デヴィッドの味わいある歌唱が全面に押し出され、その魅力が存分に発揮されています!
ぜひ、一度聴いてみてください!